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会った時からそうだった。中学時代の友達と再開した割にはなんか表情が暗い。記憶の中の桃花は、陽キャとは言えなかったけどいつも元気で明るくて、もっとテンション高い子だったはず。
お嬢様高校に入った影響でお淑やかになったのかなとも思ったけど、桃花の態度は“お淑やか”とはちょっと違う…何かに怯えてるようにも見えた。
「A………ッ、ごめん！」
「え？」
と思ったら、ぎゅっとスカートの裾を握りしめて、桃花はわたしに勢いよく頭を下げた。わたしはいきなりの奇行にびっくりしちゃって、慌てて桃花の背中を叩く。
「ちょ、ちょっと……どうしたの？頭上げてよ」
「ごめんA！私のせいなの……私がAの人生めちゃくちゃにしたの……！」
「っ、！」
震えながら頭を上げた桃花の顔を見て、息を飲む。だって彼女が、今にも泣きそうな顔をしてわたしを見つめていたから。
『私がAの人生めちゃくちゃにした』。
言葉の意味を、理解したくなかった。
それでもその瞬間、頭の中に嫌な記憶がフラッシュバックして、わたしは、綺麗な顔を歪める彼女にどんな言葉をかけていいか分からなくなった。
「私が呑気に勉強やってる間、Aはずっとひとりで耐えて……」
「桃花、やめて。もう大丈夫だから」
「Aはずっと私を見捨てなかったのに……私、最後の最後まで自分が大事で見て見ぬふりした！」
「そんな……っ、桃花のせいなんて思ってないよ」
「Aは！」
「！」
とうとう堪えきれなくなったのか、しゃっくりあげながら叫ぶ桃花。
がしっと肩を掴まれて、言葉を失う。そんなわたしに彼女がかけた言葉……思い出したくない記憶……。
それを受けて、わたしは、頭を鈍器で殴られたような衝撃に襲われた。
「私のいじめを肩代わりして……あの人たちの操り人形になったんだよ」
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はるちよ - とても面白くて毎日読み返しています！リクエスト良いですか？！今の五代くんの話が終わったら寂しくなってしまうので、もしまめこさん さえよえれば、五代くんの話を他にも書いて欲しいです。 (11月10日 18時) (
レス) id: b6e7a94813 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まめこ。
| 作成日時：2023年11月3日 12時
