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「A！」
「？！？！」
いつもありがとう、と。囁かながらお礼を言おうとしたら、そんな言葉を遮るように後ろからいきなり名前を呼ぶ声がして、慌てて振り返る。
そこには、私立のお嬢様高校のセーラー服に身を包んだ、お上品そうな雰囲気の女の子が立っていた。
「ぁ…………」
「や、やっぱりAだった……」
「…………誰だアイツ」
伍代くんが訝しげに眉を顰めているけれど、わたしは彼女に見覚えがある。
「桃花？」
「そう……！覚えてたんだ」
彼女がわたしを呼んだように、わたしも彼女の名前を呼ぶ。
女の子…桃花の表情が僅かに華やいだ。
懐かしいなぁ。桃花とこうしてちゃんと話すのは、かれこれ3年ぶりくらいだろうか。わたしは嬉しくなって、静かに威嚇するように桃花を見つめる伍代くんに小さく耳打ちした。
「あの、先帰っててください」
「は？」
「中学の頃の友達です」
「…………ッチ、気ぃつけろよ」
真宮との一件もあって、なるべくわたしをひとりにしたくないんだろう。頑なに離れようとしない伍代くんに桃花の素性を明かすと、しばらく間を置いてから渋りながらも頷いてくれた。そして「なんかあったら呼ぶんだぞ」と何度も何度も釘を刺しまくってから帰っていった。
その後ろ姿を見届けて、わたしは桃花に駆け寄る。
「桃花！」
「わざわざごめんね。顔見たかっただけだし、全然帰ってくれていいのに」
「気にしないで。それに顔見たら話したくなるし」
「…………そう、だね」
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はるちよ - とても面白くて毎日読み返しています！リクエスト良いですか？！今の五代くんの話が終わったら寂しくなってしまうので、もしまめこさん さえよえれば、五代くんの話を他にも書いて欲しいです。 (11月10日 18時) (
レス) id: b6e7a94813 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まめこ。
| 作成日時：2023年11月3日 12時
