130:お泊まり会in米屋ん家 ページ35
そしてやってきた週末。土曜日。
いつもなら夕方まで寝てるはずだけど今日はほんのちょっぴり浮かれ気分。普段あんま手にしないワンピースなんて着ちゃったわたしは、バレない程度に足取りを踊らせた。
「ウチにあったやつと借りたやつと…色々持ってきたの。ウォーキングデッド、貞子、呪怨、テリファー、IT、ぐでたま、チャイルドプレイ、ハッピーデスデイ、ジョーカー。どれ見る？」
「ホラーに紛れたぐでたまの温度差やべーな」
しゃきぴよが可愛いんだよアレ。わたしもぐでたまみたいに殻の中でぐうたら生きていきたいものです。
「冬といえばホラーじゃん」
「どっちかっつーと夏じゃね？」
「あそう？」
持ってきたDVDたちをいちいち引っ張り出してお披露目してみせると、ハイハイ仕舞おうね、って鞄に逆戻りさせられた。
わたし、洋画のホラー映画が好きなんだよね。日本のも見るけど。海外の容赦ない感じが好き。でも基本的に映画は何でも好きだから、ぐでたまみたいなハートフルなのも見るよ。
「つかいい加減スマブラやろーぜ」
「異論なーし。わたしファルコンね」
最後にスマブラやったのいつだっけ。確か熱出した時、みんなでやろって言ってたのに寝落ちしちゃって、あれっきりだった気がする。あの時は本当に申し訳なかった。
桃鉄もやんないとだし、今日は忙しくなりそうだねえ。
「……っふふ、」
「え、なに笑ってんの」
ふらふら歩きながらどーでもいい世間話とかしてたら、いきなり俯いてクククッと笑い始めた米屋。何なに、怖い。
「いや、分かりやすく気合い入っててカワイイなーって」
「…………バレてた？」
「あれでバレてねーと思ってたのかよ。隠すの下手だなホント」
テンション上がってんの隠せてるつもりで振舞ってたけど全部バレてたとか……。あのさ、早く言ってくんないかな。米屋曰く、ずっと目ぇキラキラして口角上がってた、らしい。そんな状況でホラー映画見せびらかしてたんかい。
今まで空回ってたと思うとなかなか恥ずくて、全力で米屋から距離をとる。まぁそれを見逃してくれるような相手でもないわけで。
「大丈夫だって、俺もケッコー浮かれてる」
する、と絡まった指先から伝わる熱が広がって、真冬だっていうのに身体が一気に熱くなる。赤い顔を隠すように、マフラーに顔を埋めた。
「う、」
「なはは、こーゆーストレートなの弱えよな〜Aちゃん」
番外編:お菓子くれてもイタズラするぞ★�、�←129:人生を変えるのは少しの下心と好奇心
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ペネロッペ(プロフ) - こんばんは！遅くなりましたが続編おめでとうございます！この作品大好きです、これからも応援してます！ (10月16日 21時) (
レス) @page7 id: 2422f6c645 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まめこ。
| 作成日時：2023年10月9日 22時
