まだまだ現役JKですがなにか？【ワートリ】 (ページ29)

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124:絶好のマラソン日和ですなページ29

色々あった例の騒動から数日が経過しました。皆様いかがお過ごしでしょうか。

初めの頃はどこ行ってもニヤニヤしながら声かけられてたけど、それもだんだん収まってきて。またいつもの日常を取り戻しつつある今日この頃です。

ちなみに今日、わたしの通う三門第一高等学校の2年生は、今年最後のビッグイベントを迎えようとしています。

「快晴だねえ」

真冬の空気はキンと引き締まってて冷たい。それでも空はどこまでも青くて、ぴかぴか光る太陽を見上げてニッと笑った。

「……おう、そうだな」

「どしたの光、テンション低いじゃん」

「逆に聞くけどAはなんでそんなテンション高いんだよ」

更衣室から出てきた光がげっそりした顔で近寄ってくる。無理もないか。だって今日マラソン大会だし。他の奴ら(主に出水米屋)の話によれば、マラソンでテンション上がるのはわたしが頭おかしいかららしい。だったら光の反応が正しいのかね。

「いやいや、ひとりはいるってマラソン楽しみな人。ねえ友子？」

「帰りたい」

「マリオにおサノは？」

「そんなん言うまでもないやろ」

「家出るギリギリ前までズル休みしようか迷ってた」

「マジですか」

ちなみにいつも一緒の同クラ女友達は見事なズル休みかましやがりました。朝起きたら『走りたくないから風邪ひくわ』ってLINE来てた。裏切り者が。おサノだって頑張ってんだから気合い入れろよ！

「もー、みんなやる気ないんだからぁ」

「やる気満々なAってちょっとキモいよな」

「「「わかる」」」

「ハァン？！？！」

ハイ光ちゃんそれちくちく言葉〜！そんで周りも周りだろ、なんで満場一致だよ。

「ちぇっ、もういいですわたしは一緒に走ってくれそうなズッ友探してきます」

「普通に考えてAに追いつけるやついるわけねえだろ」

「そもそも誰かと一緒に走る気ないでしょあの子」

「おもっきり置き去りかます未来しか見えへんわ」

「目つけられちゃう子ドンマイ〜」

後ろでボロクソ言ってくる可愛い女の子たち相手にさすがに中指は立てなかったけど、あとで覚えてろよー、なんて言いながらその場を後にして、宛もなくふらふら歩いてく。……まあ、行く先なんてひとつしかないけど。