まだまだ現役JKですがなにか？【ワートリ】 (ページ26)

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121:恐らく人生最大級のでけえ壁ページ26

「なあ、この後ヒマ？」

「…………忙しいっつってもどうせ聞かないんだろ分かってんだよ」

「声ちっちゃ」

なんか、いつもみたいに話せばいいだけのことなのに、うまく顔を見れない。心臓あたりがきゅーってなって、また俯いた。

「辻ちゃんもグル？」

「いや？なんかえらい楽しそーに喋ってたから邪魔しに来た」

「なんなのあんた……」

「当然だろうが、だってす」

「くぁwせdrftgyふじこlp 」

「うるっさ」

ろくでもないこと言い出すぞコイツ、と本能が察して、思わず両耳を塞いで声にならない雄叫びをあげた。よっしゃこの調子でバンバン妨害してやるぜ、かかってこいや。

……なんて。こういうマインドでいないとやってけない。でも、頭はぐるぐるで顔は真っ赤。強がってるのは誰が見ても明らかで、空回ってんなぁと思っても、他にどんな態度とればいいか分かんない。キッと睨みつけても、米屋はまるで子猫でも見るような目してニヤニヤしてるばっかりだ。

「……返事急がないって言ったよね？」

「でもAちゃんは急ぎてえんだろ」

「む…………」

「ぐうの音も出てねえじゃんウケる」

「チョキの音は出るかもだろが……」

「聞いたことねえよチョキの音」

わたしだって聞いたことねえよ。
それにぐうの音ぐらい出るわ。ほらっ、ぐう。

「ちょっと待ってわたしなりに一生懸命考えて答え出そうとしてんの、ほんとに待って」

「なんかもうすっげー可愛いよAちゃん」

「だからソレやめろってのバカ！！」

机の下で脛でも蹴ってやろうとしたけど難なく避けられて、おまけに振り上げた膝を机の裏にぶつけて悲鳴をあげた。