## ページ8
･
「……良いじゃん良いよ！さァどんどん行きましょー！！」
それからも、サクサクと発表会は進んでいく。
個性から連想させたり、夢や理想を込めたり、複数のワードを上手く掛け合わせたり。皆がそれぞれの未来像を思い浮かべ、まだ見ぬ自分につけた名前はどれも個性的だ。
しかし、そんな中。
「『爆殺王』」
「そういうのはやめた方がいいわね」
ギリィ、と眉間に皺を寄せた勝己が挙げたボードの、物騒な文字。ヒーローらしからぬ名をつけた彼だけが唯一ミッドナイトから再考を言い渡されていた。
なんでだよ！と勝己は怒鳴るけど、逆にそれでOKだと思ったその思考がなんでだよ、とAは切実に思った。
「じゃ私も………考えてありました。『ウラビティ』」
「シャレてる！」
勝己が席に戻されると、次に教卓に立ったのはお茶子。もじもじと恥ずかしそうにヒーロー名を発表した彼女だったが、ミッドナイトに手放しに褒められ、どこか安心したように頬を綻ばせた。
始まった当初は皆が発表するのを躊躇っていたが、いざ始まってしまえば案外トントンと物事は運ぶもの。これで、ほとんどの生徒が発表を終えた。
「思ってたよりずっとスムーズ！残ってるのは再考の爆豪くんと…飯田くん、そして緑谷くんね」
渾身のヒーロー名をぶった斬られた勝己は置いておいて、残すは出久と飯田のみ。
腰に手を当てたミッドナイトの言葉に、Aはちらりと後ろに視線を向けた。そこにはペンを握りしめて俯く飯田の姿が見えて、小さくため息を吐く。
･
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 218人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
レナ(プロフ) - 面白いので更新してください！ (3月13日 3時) (
レス) @page17 id: f9e6be770b (このIDを非表示/違反報告)
もり - 青柳ちゃんかっこかわいいー！！めっちゃ面白いです！更新頑張ってください！ (1月5日 9時) (レス) @page8 id: 9b7538881a (このIDを非表示/違反報告)
エリス(プロフ) - いろんなヒロアカ小説読みましたが、こちらのヒロインちゃんが1番好き！！強くてかっこいい女子好きです！これからどうやって恋愛展開になっていくのか楽しみです！！更新頑張ってください！ (10月12日 17時) (レス) @page3 id: 6970de97bc (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：まめこ。
| 作成日時：2023年9月30日 23時
