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梅雨のおかげで空気が正常運転に戻ると、何人か発表し終えたというのもあって、ちらほらと手が挙がるようになった。
「んじゃ俺！『
ダン！と教卓にボードを置いたのは、切島。漢気を追い求める彼らしい荒々しいフォントに、ミッドナイトは感心したように笑って言った。
「『赤の狂騒』！これはアレね！漢気ヒーロー『紅頼雄斗』リスペクトね！」
「そっス！だいぶ古いけど俺の目指すヒーロー像はクリムゾンそのものなんス」
「フフ……憧れの名を背負うってからには相応の重圧がついてまわるわよ」
「覚悟の上っス！」
もちろんAも、好きなヒーローと似たような名前にしようと考えたこともあった。憧れにはグッと近づくが、その分背負う際のプレッシャーは計り知れない。
それを受け入れる覚悟で憧れの名を名乗るんだと拳を握りしめた切島の瞳は強い意志に溢れていた。
「……次、私行きます」
「おおっ、じゃあアオちゃん！」
(どこまで広まってるの……)
このまま出番を逃し続けて最後の最後に回るなんてことはしたくない。何故かいきなりフレンドリーに呼んでくるミッドナイトの横を通り過ぎ、教壇に立つ。確か最初にこのあだ名で呼び始めたのは芦戸だったか。
そんなどうでもいいことを考えながら、ボードを置く。そこには、Aの夢と理想を込めた名前が綴られていた。
「名花ヒーロー『マリィ･ローズ』」
「なるほど、マリーゴールドとローズを合わせたのね！」
「はい。“誰よりも強く美しく”。それが私の目標なんです」
すぐさまAの意見を汲んだミッドナイトが両手を合わせる。Aはこっくりと頷いた。マリーゴールドの花言葉は『勇者』。そしてローズ…バラはこの世で最も美しいとされている花だ。
Aにとっての人生の教訓……どんなヒーローより憧れる姉たちから貰った言葉を据えることにした。誰よりも可憐で気高くありたいと、そんな思いをありったけ詰め込んだ。それがこのヒーロー名。
「今の私じゃまだまだ未熟な若葉のままだから、いつかこの目標を叶えて、この名前を堂々と名乗れるように…そんなヒーローになりたいんです」
「アオちゃんらしくてとっても素敵！最高よ！」
ちらりと見上げて言うと、ミッドナイトはグッと力強くサムズアップしてみせた。その笑顔は、いつかAの背中を押した、姉のものによく似ていた。
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レナ(プロフ) - 面白いので更新してください！ (3月13日 3時) (
レス) @page17 id: f9e6be770b (このIDを非表示/違反報告)
もり - 青柳ちゃんかっこかわいいー！！めっちゃ面白いです！更新頑張ってください！ (1月5日 9時) (レス) @page8 id: 9b7538881a (このIDを非表示/違反報告)
エリス(プロフ) - いろんなヒロアカ小説読みましたが、こちらのヒロインちゃんが1番好き！！強くてかっこいい女子好きです！これからどうやって恋愛展開になっていくのか楽しみです！！更新頑張ってください！ (10月12日 17時) (レス) @page3 id: 6970de97bc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まめこ。
| 作成日時：2023年9月30日 23時
