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朝食をとり、朝の支度をし終える頃には鎮まりかけていたイライラは、外に出るなり吹き付けた生ぬるい風とともに舞い戻ってきた。
傘を広げ、水溜まりを避けながら駅へ向かい、満員電車に乗り込む。ぎゅうぎゅうと人に押し潰されそうになりながら、Aはひたすらに苛立ちを募らせていた。
ただでさえ嫌いな満員電車が、低気圧のおかげで更に嫌に感じる。ここでいきなり傘を振り回したらどうなるんだろうとか、ヒーローどころか人としてダメな発想に至ってしまうほどに。
……と、その時。
「あ、青柳Aさん！」
「…………え？」
いきなり名前を呼ばれて、首だけを何とか動かして振り返る。
声の主は大学生くらいの少女だったのだが、生憎だが目をきらきらさせる彼女を、Aは知らない。どちら様？とでも言いたげに首を傾げると、少女はぐいぐいと人を掻き分け、勢いよく両手を伸ばしてきた。
「あの、わたしっ、体育祭見てファンになったんです！握手いいですか？！」
「や、ファンて、」
「青柳？！……もしかしてトーナメント3位の？！」
「ホントだすっごい！本物？」
「ええ……」
少女の言葉に応じる前に、周りの乗客たちもAに気づいて一気に騒ぎ始めた。
雄英体育祭は、現地に沢山の人が集まるだけでなく、全国ネットで生放送される。当然だが、目立てばプロヒーローだけでなく、一般人の目にも留まるのだ。分かっていたが、ここまで注目を集めるとは。
「わあっ、テレビで見てたよりずっとスタイル良いんだね！」
「これから学校行くの？」
「まあ……」
「学生っていいなぁ！」
「応援してるよ！頑張ってね！！」
突然の出来事に対する驚きと、揃って応援してもらえた喜びと、低気圧によるイライラと……。なんかもう色々ぐちゃぐちゃで混乱して、Aはとりあえず「ありがとうございます」と口角を引きあげておいた。
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レナ(プロフ) - 面白いので更新してください！ (3月13日 3時) (
レス) @page17 id: f9e6be770b (このIDを非表示/違反報告)
もり - 青柳ちゃんかっこかわいいー！！めっちゃ面白いです！更新頑張ってください！ (1月5日 9時) (レス) @page8 id: 9b7538881a (このIDを非表示/違反報告)
エリス(プロフ) - いろんなヒロアカ小説読みましたが、こちらのヒロインちゃんが1番好き！！強くてかっこいい女子好きです！これからどうやって恋愛展開になっていくのか楽しみです！！更新頑張ってください！ (10月12日 17時) (レス) @page3 id: 6970de97bc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まめこ。
| 作成日時：2023年9月30日 23時
