検索窓
今日:24 hit、昨日:4 hit、合計:615,664 hit

■■■ ページ47









植物と炎は相性がいい。何せよく燃えるのだから。
……………だからといって確実にこちらに分がある訳ではなかった。何故なら今回は場所が場所だ。最大火力で吹き飛ばしたいところだが、下手すれば周りの森に引火して大火事になりかねない。


(やっぱ特級相手に朱雀だけじゃあかんか……)


屋根に登り、躓きながらも体制を立て直したAは、懐から4枚の人型(ヒトガタ)を取り出した。


「『小鬼』、『九尾』」


呪文を唱え、息を吹きかければ、何の変哲もない人型の紙はみるみるうちに姿を変える。そのひとつは九つの尾をもつ狐に、もう3つは小さな異形の鬼となった。


『くぎゅ』


Aの『小鬼』は3種類。先程まで活躍していた『梅』の他に『松』と『竹』が居る。まあ簡単に言えば、伏黒の玉犬(黒と白)みたいな感じだ。


(水ん中なら“あの子”の独壇場やったんやけど…ここじゃ力発揮しにくいし消耗激しいからやめとこ)


小鬼たちと九尾は目の前の敵を見つけるや否や、その瞳に鋭い闘志の光を宿す。更に、上空からは伏黒の鵺も舞い戻ってきた。


「狗巻先輩が止めてくれる。ビビらず行け」

「加減はせんでええからね」


2人が言えば、空から鵺と朱雀が、地上からは九尾と小鬼が動けない花御に襲いかかる。これで仕留められるとは思っていない。逃げながら外にいる教師一同と合流するのが目的。その為にもこの均衡を崩さず、確実に帳の向こうを目指さなければならない。

………………が、


「!」


式神たちが一斉に飛びかかった直後、Aはパッと弾けるどす黒い赤色を見た。その赤は花御のものではない。


「────────棘!」









■■■→←■■■



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (190 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
798人がお気に入り
設定タグ:呪術廻戦 , 狗巻棘
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:まめこ。 | 作成日時:2021年2月12日 12時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。