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爆発音と共に、地面が揺れる。
地雷とは思えない威力の爆発に、Aは思わず振り返った。もくもくと立ち上る爆煙を切り裂くように飛び出してきたのは、第1関門で拾ったであろうロボットの装甲に身体を預け、爆風で飛んでいく出久の姿。
『A組緑谷、爆風で猛追───……っつうか！』
大量の地雷を1箇所にまとめて大爆発を起こしたのだろう。
出久はその爆撃で目にも止まらぬスピードで最終巻門を突破すると同時に、まさかの3人まとめて追い越した。
『抜いたぁあああああ！！！』
競り合う3人を追い越して、ゴールゲートへ直行する出久。
第1関門の時点で壊れた装甲を使えると見込み、ここで活かしてきた出久の判断力と、誰もが驚く発想力。アドバイスを踏まえた彼の行動に、Aは笑った。
「やるじゃない……！でも」
誰であろうが前を行く者は許さない。Aは出久の装甲に蔓を巻き付けて引き寄せ、勢いよく飛び上がった。
「生意気ね！！」
そんなAに続くように、勝己も出久へと踊りかかる。
「俺の前を行くんじゃねえ！！」
「後ろ気にしてる場合じゃねえ…！」
後続を気にせず足場を凍らせた轟が駆けていく。Aは悔しげに顔を歪めた。……こんな所で意図せぬ妨害が入るとは。あいにく勝己のように持続的に空中移動ができるわけではない。地面に降り立ったAは、轟の作った氷の道を全力で走った。最後尾になってしまったが、致し方ない。
(大丈夫よ、落ち着いて私……！新芽くんだってそのスピードが長くもつ訳じゃないでしょ。ここを抜けたら一気に駆け抜ける！)
爆発の勢いが弱まり、出久のスピードはだんだんと落ち始めた。
蒼白になる顔色を見るに、着地のことまでは考えていなかったのだろう。追い越すのは容易い……と思ったAだが、
「……ッ！」
空中で体制を建て直した出久が、持っていた装甲を勢いよく振り上げる。
「まさか、」
その“まさか”が起きることは、誰の目にも明らかだった。
出久は思いっきり振り上げた装甲を、その勢いのまま、地面に叩きつけた。
「く、っ！」
凄まじい爆発がA達を襲う。思わず目を閉じたAは何とか気を取り直し、爆煙を掻き分けて駆け出した。地面に広がる植物が、ざわざわと動いてAを先へ先へと押しやる。勝つことに必死で、周りなんて見えていなかった。
ただ、前にはいつまでも出久の背中があって、追い越せないまま、ゴールゲートを潜った。
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まめこ。(プロフ) - 小川優さん» コメントありがとうございます！ほんとデクくん可愛いですよね……！こんな弟いたら確実にブラコンです^^ (2022年6月3日 19時) (
レス) id: c383897a04 (このIDを非表示/違反報告)
小川優(プロフ) - デク可愛いなあ、、確か弟属性だ、、可愛い、、、 (2022年6月3日 17時) (レス) @page21 id: 43275f8478 (このIDを非表示/違反報告)
まめこ。(プロフ) - 小川優さん» コメントありがとうございます！青柳ちゃんは心も喧嘩も最強だと思っております笑笑 (2022年6月2日 22時) (レス) id: c383897a04 (このIDを非表示/違反報告)
小川優(プロフ) - めっちゃ面白かったです!青柳ちゃん強し笑 (2022年5月31日 23時) (レス) @page17 id: 43275f8478 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まめこ。
| 作成日時：2022年4月12日 22時
