episode #68 ページ20
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目や耳からも血が入り込み、その毒に苦しむ蓬を暫く見ていたAはくるりと彼女から背を向けると、迅に向き直った。
｢狸寝入りにも程があるだろ。生きてんならさっさと起きろ｣
｢そう簡単に隙を見せてくれそうになかったんだ。卑怯なことして申し訳ないね｣
｢このクズ女が…………｣
寝たフリをしている間、蓬相手に迅がどれだけ苦戦したかをまるで気にしていないA。自分が死ぬこと以外は誰が死のうが生きようが興味のない彼女らしいと言っちゃあらしいが、迅はそうではないようで。
仲間意識などないと思っているのだが、心のどこかでAを心配していた自分がいたし、物言わなくなった彼女の姿を見て確かに肝を冷やした。
しかし迅は｢そりゃあ目の前に死骸が出てきたら動揺もするだろ｣と無理やり腑に落として考えるのをやめた。
…………後にこの感情が2人の関係性に大きく関わってくるのだが、まあその話は今じゃなくてもいい。
｢あのまま死ねばよかったのにな｣
｢私もそう思ったんだけど流石に無理だったみたい。私、熊より強くなっちゃったよ｣
｢全く、気色悪い。今ここで殺してやろうか｣
｢嬉しいな｣
Aに冗談という概念があるのか否か。痛くないようにお願いします、なんて言って首を指さす彼女は至って正気だ。｢これ以上無駄な死体を増やしてどうすんだ馬鹿｣と頭を小突けば、残念そうにそっぽを向く。
｢……はァ、お前の安否はどうでもいい。とりあえずあのチャラ男が生きてるか確認しねえと────！｣
｢？｣
唾切が殺したと蓬は言ったが、それがデマの可能性もある。どのみち京夜に戦力はないので、今すぐにでも加勢せねばならない…………とAに伝えようとした迅だったが、それより先に、彼女の背後に広がる黒を見た。
｢っぶねえ！｣
｢お｣
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レン(プロフ) - 桃源暗記の夢小説少ないんでめちゃくちゃ嬉しいです！しかもお話も面白くてもう神かなんかですか?!これからも無理せず更新頑張ってください!応援してます！ (2022年1月4日 22時) (
レス) id: 9afc0ca98b (このIDを非表示/違反報告)
はな(プロフ) - 思わず一気読みしてしまいました！とっても面白いです、更新も無理ない程度に頑張って下さい！ (2022年1月3日 0時) (レス) id: 16a4fd6cb5 (このIDを非表示/違反報告)
美桜(プロフ) - 久々に更新嬉しい！ (2021年11月17日 18時) (レス) id: bb356cf189 (このIDを非表示/違反報告)
ルナ(プロフ) - ヒロアカでまめこさんに出会いまして、桃源暗鬼も書いてる！ってなって来ました！これからも引き続き更新頑張って下さい！ (2021年9月12日 11時) (レス) id: 1c4434e42e (このIDを非表示/違反報告)
美桜(プロフ) - もうほんと最高です (2021年8月20日 22時) (レス) id: 75eebcd608 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まめこ。
| 作成日時：2021年3月31日 19時
