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episode #61 ページ13









一方、火葬場から出てきていたAと迅は、ちょうど説明を終えたところであった。


「まあ、やり方とか場所は今言った感じかな。
じゃあ戻って遺体運びますか………────!」


来た道を戻ろうとする京夜だが、次の瞬間、背後からの気配にその足を止めた。しかし、急いで振り返る京夜より少し早く、その気配が動く。


「あー、こっち向くからズレたじゃん」

「!」


そこには見知らぬ男が立っていて、その男が持つナイフが京夜の脇腹に突き刺さっていた。


「桃太郎……!」

「どいてろ!」


にこやかに笑いながらも、その男の背後に立ち込めるオーラは恐ろしい。これは放っておくとヤバいと第六感が告げる。すかさず臨戦態勢をとったAを押しのけて、迅が駆け出した。

………………が、


「!……後ろ」


その腕の傷口から武器を出そうとする迅の後ろに、ツインテールの女がいた。その女の手からはうごうごと黒い粒子のようなものが舞っている。そしてその粒子は瞬く間に形を変え、箱のようになって迅の腕を包み込んだ。そして、


──────ボキッッ!


女が手を捻ると同時に箱も動き、迅の腕から鈍い音が響いた。開放された彼の腕は尋常ではない方向に曲がっていて、折れているのだとAにも分かった。


「…………っち、ズレた」

「皇后崎くん、」

「心配いらねえよ!少ししたら治る」


この程度の骨折なら鬼が持つ再生能力で治るだろう。
しかし、襲い来る痛みは凄まじいハズ。迅も京夜も負傷者。Aはすかさず取り出したカッターナイフを2人の桃太郎に向けた。









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レン(プロフ) - 桃源暗記の夢小説少ないんでめちゃくちゃ嬉しいです!しかもお話も面白くてもう神かなんかですか?!これからも無理せず更新頑張ってください!応援してます! (2022年1月4日 22時) (レス) id: 9afc0ca98b (このIDを非表示/違反報告)
はな(プロフ) - 思わず一気読みしてしまいました!とっても面白いです、更新も無理ない程度に頑張って下さい! (2022年1月3日 0時) (レス) id: 16a4fd6cb5 (このIDを非表示/違反報告)
美桜(プロフ) - 久々に更新嬉しい! (2021年11月17日 18時) (レス) id: bb356cf189 (このIDを非表示/違反報告)
ルナ(プロフ) - ヒロアカでまめこさんに出会いまして、桃源暗鬼も書いてる!ってなって来ました!これからも引き続き更新頑張って下さい! (2021年9月12日 11時) (レス) id: 1c4434e42e (このIDを非表示/違反報告)
美桜(プロフ) - もうほんと最高です (2021年8月20日 22時) (レス) id: 75eebcd608 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まめこ。 | 作成日時:2021年3月31日 19時

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