研磨くんは甘えんぼ。【孤爪研磨】

＿another story＿*しあわせのかたち* ページ36

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(※若干ジャンプ最終話のネタバレ含みます)





｢え、私これからここに住むの…………？｣


初めてこの家を見た時の第一声がこれだった。


研磨｢気に入らなかった？｣

｢ううん。そうじゃない。そういう意味じゃない｣


あれから私は高校を卒業して研磨と結婚することになった。それをお兄ちゃんに言ったら、家潰れるんじゃないかってくらいわんわん号泣して喜んでくれてのを思い出す。

そして研磨は大出世。なんと社長さんになりました。2人で過ごす生活にもだいぶと慣れてきた今日この頃です。
…………え？研磨の甘えんぼはどうなったかって？
ふっふっふ、愚問ですねぇ。


｢研磨ー、起きてー｣

研磨｢んー………………｣


寝室に行くと毛布にくるまってた。猫かな。
何度か声をかけると、ぴょこっと毛布から見慣れた頭が顔を出した。


｢おはよう研磨｣

研磨｢んーー、A？｣

｢私だよ｣


多分まだ意識9割くらい夢の中でしょ。
高校時代に比べて随分と伸びた髪の毛をわしゃわしゃ掻くと、こっちおいで、って手招きしてくる。
さては2度寝するつもりだな。お休みの日なら許すけど今日はそうはいかないんだよ。


｢日向くん来ちゃうよ？｣

研磨｢まだ時間ある｣

｢そういう問題なの…………｣

研磨｢ん｣

｢もう起きなきゃ｣

研磨｢………………｣

｢可愛い顔してもだめ｣


また毛布にくるまって寝る準備万端な研磨の腕を引っ張ってこっちを向かせると、それをいいことにジーっと見つめてくる。その顔に弱いの知っててやってるでしょねえ。狡いよ。


研磨｢A………………｣

｢なあに研磨｣

研磨｢……………………すき｣


どうしよう朝から旦那が可愛すぎます。








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