第5話＿その九 ページ5
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そして翌日。Aは昨日の電話通り、
『財前』の表札のある豪邸の近くに来ていた。
｢ほんとに来ちゃった｣
｢何やかんやでバカに付き合ってくれる姐さんマジで尊敬っス！｣
｢こいつに尊敬する要素あんのかよ…………｣
｢死にたい？死にたくない？｣
｢死にたくない。ごめん｣
｢にしても家中閉め切っちゃって、誰もいませんアピールすげえな｣
財前の家はどの窓も閉められていて、人が住んでいるような気配が全く感じられない。
｢どうやって中に入ろうか…………｣
｢ここは正面突破っスね！｣
｢｢アホなの？｣｣
拳を握って駆け出す悟を慌てて止める。
あんないかついSPが家の中に居ないとも言いきれない。正面突破なんて無謀すぎる。
………………と、そんな3人の真横を、自転車が通り過ぎた。
｢弁当の宅配か何か？｣
｢腹減ったなぁ｣
｢いやそうじゃなくて、財前ちに届けに来たんじゃね？｣
道史の思惑通り、その自転車は財前の家の前で止まった。中に入るならここしかない。
｢すいません！
あの、それ財前さんに届けるやつっスか？｣
｢一緒に着いてってもいいですか？｣
｢………………無理、お断り｣
｢っその声…………ちょっと待って！｣
｢あ、ちょ！｣
どこかで聞いたことがあるようなその声にAの耳が反応し、男が背負ったリュックを掴んで思いっきり地面へ引きずり降ろした。
｢容赦な！｣
｢高橋くん？｣
｢｢え？｣｣
地面に叩きつけられた衝撃で被った帽子が落ちて、男の顔が露になった。
明菜と一緒に美味しいネタを探して撮影をしている、放送部の高橋だ。ちなみに最近ヘッドホンキャラが彼に乗っ取られかけている()
｢なるほどな…………お前すげえな｣
｢俺達も連れてってくれよ！｣
｢無理なものは無理！｣
3人を無視して家に入ろうとする高橋。
Aとて、ここまで来たのに｢はいそうですかじゃあ帰ります｣と言えるほど潔くはない。
｢アクセス数稼ぎたい放送部の皆さんにとっては良いネタだと思うけど。
動画のタイトルは『奇跡のツーショット！飛び降り事件の真相やいかに』なんてどう？｣
｢………………ほんと、上手いこと言うよな｣
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枯葉猫(プロフ) - とても面白いです。続きがとても気になります。更新頑張ってください。応援しています。 (2021年1月8日 16時) (
レス) id: 96e0d3f560 (このIDを非表示/違反報告)
あ - 瀬名くんの誕生日は6/5ですよ (2020年10月12日 23時) (レス) id: e5e1a06468 (このIDを非表示/違反報告)
^_^ - とても面白いです。頑張ってください。 (2020年9月17日 23時) (レス) id: fa4adc5e94 (このIDを非表示/違反報告)
^_^ - とても面白いです。頑張ってください。 (2020年9月17日 23時) (レス) id: fa4adc5e94 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：だいふくリンゴ☆ | 作成日時：2020年9月8日 17時
