第9話 ページ9
彼女の方からお酒が入ったグラスを持ち、
挨拶に来てくれた
『現場でも挨拶しましたが…あらためて』
『初めまして、紫式部です。よろしくお願いいたします。』
そう言ってにっこり笑って乾杯を求めてくる
…は?
「…え?」
紫式部…?
思わず、口をポカーンとしていると
やれやれとした顔で良平さんが突っ込む
「お前さ〜、真面目な顔してボケるのやめな?つまんないよ?それ」
変わってねーなーなんて言いながら地味にツボって笑ってる良平さん
『え?わりと渾身のネタなんですけど?』
私は割とすきなんですが…
と、東雲さんは涼しい顔して答える
「いや、つまんないね。みてみん?あのえぐが一切笑ってない」
「いいぞー羽衣ちゃん!おじさんは好きだぞー!」
「羽衣ちゃんって、黙ってれば美人なのに余計なこと言うよね?」
『あら、信彦さんそれ口説いてます?ごめんなさい』
「口説いてないから笑」
…え、なにこれ
あまりにも現場で会った時のギャップに驚いて戸惑う
…そして、あの…
俺が来るまでに仲良くなったのか知らんが
みんな仲良しで俺、輪に入れてます!?
って感じだった
『ふふっ、すみません』
そう言って小さく笑った彼女は、仕切り直して…と、『東雲羽衣です』と挨拶をしてくれた
じっとみつめてハニカムもんだから
あ、可愛いな
なんて思って少し照れてしまう
「あ、えっと…江口拓也です」
なーに、照れてんだ俺
多分、年下であろう彼女に押され気味な俺
『はい、存じ上げております。よろしくお願いしますね、江口さん』
と言うと、彼女はコツンとグラスをぶつけ乾杯をした
「ほら見ろ〜えぐ困ってる〜」
『わー、ごめんなさい』
「あ、全然!いやなんというか…ギャップが笑」
「な?だよなー」
「黙ってればクールぽくて高嶺の花なのに中身オッサンいるから気をつけろよ〜えぐ」
…オッサン!?
『ちょっと?良平さん?』
私、江口さんとまだ3分も話してないんですが?
って頬をふくらませて怒る
…不思議な人だな〜って
思わず少しだけ笑ってしまった
本当に良平さんと仲がいいんだな
…なにか忘れてるような…えーと
…あ!!
「あ、あの、東雲さん。この間はありがとうございました!」
『…え?』
「え、羽衣になんかしたの?」
「羽衣ちゃんと江口初対面じゃねーの?」
「え、えぐちくんなにしたの!?」
なぜ、みんな俺がなんかしたと思うんだ
と、心の中でツッコミを入れた
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雅 - サチさん» サチさん、コメントありがとうございます。今後どうなるか、続きも読んでくださると嬉しいです。3人の関係を沢山出せたらな、と。 (2021年3月18日 20時) (レス) id: ff32d91f5a (このIDを非表示/違反報告)
サチ - 更新お疲れ様です!これまた、雲行きの怪しい感じなのでしょうか…主人公ちゃんが傷つかないことを祈ります。そして、良平さんと江口さん…どうなるんでしょうか。楽しみです! (2021年3月17日 0時) (レス) id: 379e7fdd5e (このIDを非表示/違反報告)
雅 - サチさん» サチさん、いつもコメントありがとうございます。返信遅くなりすみません。均等に登場できるよう頑張りますね。感想、いつも楽しく拝見させていただいてます。 (2021年3月7日 15時) (レス) id: ff32d91f5a (このIDを非表示/違反報告)
サチ - 更新お疲れ様です!…すごく良いです。江口さんとの会話も。でも、良平さんが気になる… (2021年3月6日 0時) (レス) id: 379e7fdd5e (このIDを非表示/違反報告)
雅 - サチさん» サチさん、いつもありがとうございます。ご返信遅くなりすみません。大体のオチは決めてありますが、少し変わるかもしれないですので引き続きどうなるか見ていただけたらなと思います(*^^*) (2021年3月3日 7時) (レス) id: ff32d91f5a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雅 | 作成日時:2021年1月28日 23時