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六話 ページ18

「"また"・・・・・・?」






水木が引っかかった言葉に首を傾けると、目玉はハッ、として頭を横に振った。なんのことだ。妖怪と関わったことなんか一度もないし、面倒ごとに首を突っ込んだ覚えもない。しかし、悲しそうに俯いている目玉を見て、これ以上追求する気はなくなってしまった。






「・・・・・・人間を攫う妖怪は多くいる。」

「例えば?」

「『隠し神』や『天狗』と言った所じゃ。」






どちらも子供を攫うことで有名な妖怪。






「何故そんなことを聞く。」

「最近、この辺りで人が消えるらしい。」

「人攫いか?」

「・・・・・・わからん。」






証拠がなければ説明しようもない。目玉は「そうか。」と答えると、口を閉じてしまった。目玉の言葉がぐるぐると頭の中を駆け巡る。彼奴は「また」と言った。それが何を意味したのかがわからない。考えても無駄だとわかってはいるが、何故だか目元が熱くなった。

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作者名:優咲ユウ | 作成日時:2024年1月28日 21時

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