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二話 ページ14
あの日以降、水木は帰り道に子供と出会った路地裏を通って帰るようになっていた。近道でもない、むしろ少し帰路から外れてしまう遠回りの道。その上、水木は従来あまり人に関心を持つ性分ではない。しかし、一日、一週間と日が経ってなお、あの澄み切った翠玉が頭をよぎって離れなかった。
「(今日もいない、か・・・・・・)」
思わず肩をすくめる。結局、足を運んでみてはいるが、子供に会うことは一度もなかった。水木の忠告通り飯を探す場を変えたのかもしれないし、どこか身を落ち着かせることのできる場が見つかったのかもしれない。それなら良い、と思いながら水木は路地裏を抜けた。
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作者名:優咲ユウ | 作成日時:2024年1月28日 21時