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第二幕 巡合 ページ12
「ただいま。」
「おや、おかえり。いつもより早かったね。」
「同僚が気を利かせてくれてな。いつも悪い、お袋。」
「いいよ。きたちゃんは静かで手がかからない子だし、あんたの時に比べたらどうってことないわ。」
ねぇ?と抱いていた鬼太郎に笑いかける姿はやはりなんだかむず痒い。水木が思わず頭を掻いて視線を逸らしていると、鬼太郎が水木の方へ両腕を伸ばしてきた。
「う。」
「ああ。鬼太郎もただいま。」
母親から鬼太郎を受け取る水木。うりうりと顔を近づければ、鬼太郎は少し苦しそうにしながらも顔を綻ばせた。昼間に望月の言葉を聞いたからなのか、今日はなんだかたくさん鬼太郎を抱いてやりたい気分だ。鬼太郎を抱いたまま靴を脱ぎ、自室へと向かう。襖を開けて鬼太郎を布団に置いたとき、ふと何かが視界を横切った。
「ああ。お前か。」
それに声をかけて、机の上に視線を向ける。
「目玉。」
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作者名:優咲ユウ | 作成日時:2024年1月28日 21時