第２９話 ページ30
〜ハクside〜
兵によって…
傷つけられたAが…後ろを見ろ…と言った…
そこには…
ヨナ姫が剣を持って立っていた…
ﾖﾅ「……。」
「コレが…ヨナ姫？」
姫さんの放った威圧に飲まれ、
徐々に兵達は後ろへと後ずさる…
「……っ」
それに気付いたAが俺を助ける為に、
また腕に力を入れて引き上げようとする…
貴『…くっ』
ﾊｸ「…A、もういい！
…お前は姫さんを連れて逃げろ！！」
貴『…嫌だ…っ』
ﾊｸ「嫌だ…って、お前なぁ！！」
そんな俺たちの会話が聞こえたのだろう…
姫さんも駆けつけ、Aとは反対の俺の手を掴む…
ﾖﾅ「ハク！今…助けるから…」
貴『ヨナ姫…』
ﾖﾅ「…私も一緒にやるわ！」
貴『……分かりました。
…力を込める…タイミングを…合わせましょう…』
傷が痛むのだろう…
途切れ途切れで姫さんにそう伝えるA…
ﾖﾅ「分かったわ！」
貴『…いきますよ……せーの…っ』
ﾖﾅ「…くうっ」
貴『…っ』
姫さんとAは…俺を引き上げる為に
タイミングを合わせて力を込めるが、
当然…俺の体はビクともしない…
ﾊｸ「馬鹿野郎…早く逃げろ！
お前らじゃ無理だ！！早く…遠くへ…」
貴『…嫌だって…言っただろ…』
ﾖﾅ「…ハク！死んだら許さないから！！」
ﾊｸ「…っ！」
貴『…絶対…助ける…っ！…さっきも言ったけど…
“ 兄貴 ” のくせに…私を１人にしたら許さない！！』
泣きながら言うヨナ姫と…
嫌だ…絶対助ける…と駄々をこねるA…
俺はそんな２人を見て、驚きが隠せなかった…
ﾊｸ「…っ」
ﾃｼﾞｭﾝ「何をしている！
早くヨナ姫を奴等から引き剥がせ！！」
次男坊にそう言われ、
兵達が姫さんとAに近づく…
ﾖﾅ╱貴「『…！？』」
それに気づいた２人だったが、
驚いた拍子にバランスを崩してしまう…
ﾖﾅ「きゃあ〜！！」
貴『…ヨナ姫！』
ﾊｸ「…くそっ」
姫さんを守るようにAが抱きしめ、
そんな２人を守るように俺が抱きしめた…
そして俺たちは…
そのまま奈落へと落ちていった…
〜Noside〜
奈落の下にて…
「むかぁしむ〜かしあかいろの〜♪
おおきなたいようたべられて〜♪♪
せかいがく〜ろにそまるとき〜♪♪♪
…めんどくさ、人が死んでる…」
１人の少年が、
奈落の底で倒れている３人を見つけたのだった…
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シーナ(プロフ) - 蘭さん» 更新が遅くてすみません…(￣▽￣;)頑張りますので…これからもご愛読下さいませm(_ _)m (2020年6月21日 14時) (
レス) id: c57912c848 (このIDを非表示/違反報告)
蘭 - 続き待ってます！ (2020年6月21日 13時) (レス) id: b5eb63bfb4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゼニガメ | 作成日時：2020年6月9日 3時
