ふたりきりだから シウミン ページ9
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「ねえ、いつ僕とデートしてくれるの？？」
「イーシンさん、デートはしませんとお断りしたじゃないですか」
「えぇ〜ミンソク〜どうしよう〜振られちゃったよ〜」
「イーシン、仕方ないでしょ」
この小さい会社の事務として働く私は上司のイーシンさんから熱烈なアピールを受けている
「僕、結構給料貰ってるし顔もそこそこいいし優しくない？なんで？」
「いやもうそれ自分で言っちゃいけないやつですよ」
「イーシン、みんながみんなイーシンを好きなわけではないよ」
なんでなんでとハテナ顔を浮かべるイーシンさんをなだめるミンソクさん
「ほら、イーシンそろそろ出ないと商談間に合わなくなっちゃうよ」
「あ、そっかぁ。じゃあまたねAちゃん」
イーシンさんはぼけーっと普段はしてるけども凄くやり手の営業マンでなんだか邪険にもできない
「Aちゃんも大変だね」
「助けてくださいよミンソクさん」
「うちの営業ナンバーワンに好かれてるんだからいいじゃないの」
「別に私はイーシンさんのことどうとも思ってないですし」
「おっと〜それイーシンの前で絶対言うなよ」
目をきゅーっと細くして笑うミンソクさんのほうが私はよっぽど好きで、恋焦がれているのに知ってか知らずか彼はイーシンさんを推してくる
「ミンソクさんこそ、彼女どうしたんですか」
以前飲み会で今までいないと言っていたのにポロッと彼女がいるだなんて言っていた
なんだか悔しくてその話題を嫌なはずなのにふってしまう
「ん？いないよ」
「え？」
「いやぁほらああいう席だとやれ事務の誰それとくっつけられそうになったりするんだよね、俺ぐらいの歳で成績もそんなに良くないやつだと」
はははと乾いた笑いが反響していた
「そういう嘘、やめてくださいよ」
飲み会のあと彼女がいることにショックを受けて泣き腫らした自分がみっともなく感じて今にも泣きそうになる
「あっ、ごめん...」
「ミンソクさんのそういうとこ、嫌いです」
「じゃあ他は好きなの？」
「な、なんですかその言い方」
「へへ、冗談」
「ずるいですそんなの」
「ずるくないよ、だって俺の方がよっぽど前から好きだったもん」
《ふたりきりだから》
秘密の話もできるよ
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しうちゃんハピバ！(大遅刻)
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作者名：しいたけ | 作成日時：2017年2月6日 23時
