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朝起きると横にギョンスの姿はなかった
ただ頭の痛さとギョンスの部屋で寝ていたという事実だけが残り、周りをキョロキョロする
慌てて起き、リビングに行くといつもの様にコーヒーを飲みながら新聞を読むギョンスがいた
「あの、ギョンスさん、すみません私」
「大丈夫です」
「私、なにかしましたか？」
「何もしてませんよ、僕のベッドで寝ただけです」
無表情で、たんたんと説明され、ああやっぱりこの人つまらない人だなとしか思わなかった
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結婚し1ヶ月がたった日だった。
今日も家に帰るといつものように本に目を通すギョンスさんがいた。私が帰宅すると顔を上げて目線があう。
「あ、だだいまです…」
「おかえりなさい。これ」
綺麗な花束を私に差し出した
「記念日は花束が欲しいんですよね？」
「なんで…それ…ありがとうございます…」
「いえ、大したことではないです。これも…」
小さな箱をトンと机に置いた
シンプルな指輪が2個、入っていた
「結婚指輪…ですか？」
「はい。夫婦なのに付けていないのもどうかと思ったので」
少し俯いた彼は耳まで真っ赤にしていた
「わぁ、本当に…嬉しいです」
「Aさんに喜んでもらえて…よかったですよ」
照れくさそうに笑った顔が少し可愛らしいと思えた。
「そういえば今度の日曜日、一緒にピクニックでも、行きませんか」
「へっ？ギョンス、さん？」
「行きたいんですよね、ピクニック」
「ま、まぁ…」
「じゃあ叶えましょう。点数も良くなりそうですし」
耳が真っ赤のまま私に提案をしてくる姿が可愛く思えた。
《僕を見ない君》
あれ、私、この人と仲良くできるのかも。
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作者名：しいたけ | 作成日時：2017年2月6日 23時
