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あぁ、神様ってどうしてこんなに意地悪なのだろうか
今日は9月21日
私は結婚式場にいる
親が持ち込んできたお見合い話はあまりにもできすぎていた。誰かに仕組まれていたかのように。
お見合いの写真を見てびっくりした、なんせうちの会社の副社長なのだから。
こんな良い御縁はないと両親は大喜び、副社長の両親は海外を飛び回っていて勝手に決めてくれていいと。
付き添いのメイドやらなんやらが相手を作らないからとお見合いを持ちかけたらしい
両親がノリノリのため話しがトントン拍子に進んでいった。
今日は無理だとあんなに言ったのに副社長のお休みが今日しかないし、今日やるといいと占い師に言われたと騒ぎ立て、結婚式場の下見とドレスの試着をするらしい
「悲しそうな顔、これから僕達の結婚式の下見だよ？嫌なのかい？」
「いえ...副社長のお手は煩わせませんから...」
「またそうやって...ジュンミョンと呼んでほしいな」
「まだそのような関係には...」
「ジョンデくんと話す時はあんなに楽しそうなのにね。ほらそのドレス似合ってるよ、僕との結婚式で着てくれるなんて嬉しいよ」
彼の名前を聞きビクっとする。
あぁ、誕生日を祝ってあげるだなんてそんな約束をしてしまったのに裏切った罪悪感に朝から苛まれていた
だけどもお昼になっても私の携帯は鳴らない
きっと朝まで女の子と遊んで寝てしまったのだろう。私なんて所詮は仲のいい同期だ。なにを勘違いして舞い上がってるんだ
急に涙がこみ上げて、胸の奥がきゅーっと苦しくなった
「あの...お手洗いにいってもいいですか？あと外の様子も見たくて...１時間後に打ち合わせですよね？それまでには戻るので...」
「ドレスがキツかった？大丈夫？」
「大丈夫です、このままで...」
この場にいるのが辛かった、彼のことを少しでも思い出すと気持ちが悪くなったから
気持ちに嘘をついていたの、こんなところで自分にバレちゃうなんて。
中庭に出て空気をいっぱいに吸う。あぁ私なんてなんとも思われてないのになんでこんなに...
「ドレスを着た素敵なお嬢さん、お疲れですか？」
空気の読めないやつ、そう思って振り向くと見たかった顔がそこにあった
「あーあ泣いちゃって、綺麗な顔が台無しですよ。」
そういって親指で涙を拭うその人は紛れもなく私が今頭に描いていた人だった
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作者名：しいたけ | 作成日時：2017年2月6日 23時
