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無題 伍 ページ6

貴女side





『でも、伊之助は努力して鬼殺隊に入ったんじゃないの?』


「…してねぇよ。山で遊んでただけだ」




『…すごいね、伊之助は。

遊ぶだけで強くなれるなら、こんなこと…』


「あぁ?どういう意味だよ?」






どうして?なんで今になってこんなこと。



やめてよ。





変な感情が湧いてくる。









『…人はひとつやふたつ努力しないとできないことが沢山あるの!!


私がもっと強かったら!お母様も有馬も!私は……!!』









鬼にならずに済んだ。






私は自分の発した言葉に驚き、口を押さえた。



どうして私はこんなこと言ったんだ。


嫌味なのか、それともただの文句か。




なら、私は最低なやつだ。





伊之助は何も悪くないのに、怒りをぶつけてしまった。









『…ごめん、忘れて』





そういって走り去った。伊之助が追いかけてくる。




私は肺いっぱいに息を吸い、全速力で走った。









伊之助side




いきなりAが叫んで驚いた。




『私は……!!』





Aは口を押さえて、言葉を止めた。




泣きそうな、驚いた顔をしていた。







『…ごめん、忘れて』



「おい!」







俺はAを追いかけた。



“いつもなら”追いついて捕まえているはずが





追いつけなかった。







人間離れ、いや、誰よりもきっと速かった。






掴み損ねたAの腕は、昔のか弱さがなく、しっかりとしていた。






俺は、Aとの長い距離感じた。









あれから金逸と合流して、炭四郎の様子を見に行くと、あの女に勝っていた。




やばい




炭四郎に教えてもらうが、置いていかれた焦りと、Aのことが気になって集中できなかった。









貴方side





今更、後悔しても遅いのに。




もしもを考えてしまう。




過去を悔やんでしまう。





「なんだ、思春期か?」




おじいちゃんが部屋の戸を開けて、布団で寝ている私の隣へ座る。



よくわからないから、首を横に振った。






「じいちゃんなぁ、実はさっきの見てたんだわ」


『え?』





まさかつけてきたの?と聞くと、全力で否定した。


私が山で迷わないか心配して来てくれていたらしい。






「まあ、悔やんでも悔やみきれねぇこともあるわな」



『おじいちゃんも?』



「あったりまえだ。お前の数倍生きてんだからな。

守ろうとしたやつが死んじまった時もあった。」

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ぎるもんて(プロフ) - renaさん» ありがとうございます!!更新少々お待ちください…(*´ー`*人) (2018年10月21日 12時) (レス) id: e99104e5c7 (このIDを非表示/違反報告)
rena - 夢主ちゃんのキャラ大好きです!いのすけとても可愛いですね…更新楽しみにしてます!! (2018年10月20日 19時) (レス) id: 678aafade0 (このIDを非表示/違反報告)
ぎるもんて(プロフ) - pourhomme8さん» ありがとうございます!!!m(*_ _)m (2018年9月20日 16時) (レス) id: e99104e5c7 (このIDを非表示/違反報告)
pourhomme8(プロフ) - 伊之助が可愛すぎてキュンキュンします… (2018年9月20日 7時) (レス) id: 8fe0b8f5e5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぎるもんて | 作成日時:2018年9月1日 0時

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