降谷零が頑張るお話(2)【名探偵コナン】

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「過去に取り残されている…？」



コナンくんが僕の言葉を繰り返したところで先程注文したホットコーヒーが二つ運ばれてきた。
僕とコナンくんは一口それを飲んでお互いの顔を見た



「これには君下の両親が関わっているんだ…両親共に警察官で母は交通課、父は機動捜査隊に所属していた」



「そうだったんだ……！でも、"していた"って過去形なのは…」



コナンくんはいつになく真剣な顔で僕の話を聞いている
余程君下のことが気になるのだろう



「中学二年生のとき、彼女の父が爆発に巻き込まれて殉職したんだ。そしてそのショックで倒れた母が後を追うように亡くなってしまった」



「そんな……」




いつも思う。あの時僕は君下に何をしてあげられたのだろうか。何もしてないじゃないか、彼女はあんなに不安そうに震えていたのに




「その君下の父の話なんだが……いくつかの会社が入っていた8階建てのビルが爆発するという事件が起こった。


1回目の爆発でビルの中も外もパニック状態だったそうだ。そして恐らく爆発物があったと思われる最上階、8階は損傷が激しくオフィス内に取り残されてしまった人々が何人かいたらしい。


まもなくして警察や消防隊、救急隊が現場に着いた頃警察本部に通報が入った



"8階のオフィス内に犯人が立てこもっている。そして…もう一つ爆発物のようなものがある"と」



僕は当時の話を思い出しながら、コナンくんはそんな僕の話を時々苦い顔をしながら聞いていた
まだコーヒーから少し湯気が立っている

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