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全身に力が入らない。辛うじて手は動くけど思うように動かない。そして何より視界に違和感を感じた
医師の説明によれば右目はほとんど見えていないらしい
あまりのショックに言葉も感情もすぐにはでなかった
仕事だっていつ戻れるか分からない、これからどう生きていけばいいのか不安で押しつぶされそうだった
はやく人の温もりに触れたかった
そんな時に病室に入ってきた降谷はいつも見せないような弱気な顔をしていて、おそらく私の怪我に対して責任を感じているのだろう
降谷が責任を感じる必要なんてないのに…私が勝手に行動したことだから
降谷を呼んでギュッと後ろから抱きしめるとその温もりに私は生きているのだと感じることが出来る
『ありがと………零』
なんとなく、名前を呼んでみたら降谷がバッと振り返った
まだ名前で呼ぶのが少し恥ずかしいなんて付き合いたてのカップルみたいなことを考えていると、降谷が真正面から
「もう1回呼んでくれないか？」
なんて言うから驚いた。でも、かっこよくて綺麗で美しい、そんな彼の名前をもう一度呼ぶと唇に暖かいものが触れた
触れるだけの短いキス
「生きててくれてありがとう…A」
大好きな親がつけてくれた名前。親が残してくれた大切なもの。
その名前を呼ばれるだけでキュッと胸が締め付けられ、自然と涙が溢れて止まらなくなるのだ
喋りたくても嗚咽が止まらず降谷を見つめていると降谷がそっと私を抱きしめた
『れいっ……私………』
生と死の境をさまよった恐怖、片目が見えなくなった現実、生きていたことに対する安堵、降谷の熱から感じる愛情
全部が混ざりあって押し寄せてくる
こんなに本気で泣いているのはいつぶりだろう
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いちのせ(プロフ) - ゆうかさん» 読んでいただきありがとうございます！お話まとまったら書こうかな〜と思います！ (2月26日 23時) (
レス) id: 238460b4ff (このIDを非表示/違反報告)
ゆうか(プロフ) - とても面白かったです！新しい作品も楽しみにしてます！ (2月26日 19時) (レス) @page49 id: d38f1b774d (このIDを非表示/違反報告)
いちのせ(プロフ) - リュウさん» コメントありがとうございます！更新ゆっくりですみません>< 気長に待っていてください、、、！ (2月1日 20時) (レス) id: 238460b4ff (このIDを非表示/違反報告)
リュウ - めちゃくちゃ続きが気になります!!お仕事頑張ってください！ (1月31日 3時) (レス) id: 6792b0e39f (このIDを非表示/違反報告)
yuka.125(プロフ) - 忙しいなかコメントありがとうございます！これからも応援してます！ (1月13日 8時) (レス) id: 6cd4b73c69 (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時：2023年11月22日 21時
