降谷零が頑張るお話(2)【名探偵コナン】

24 ページ26

そろそろ他の警官たちも集まってくる頃だろうがそれが刺激にならなければいいけど…
均衡状態が保たれている中、雨だけがどんどん強まってきている


そう思っていた矢先、犯人が動いた
ナイフを持った犯人がこちらへ向かってきた
しかしその足取りはフラついている



「君下さん…！」



犯人の足は降谷でもコナンくんでもなく私の方は向いている
女だからとナメられているのだろうか



「はぁぁぁぁ！」



水飛沫を飛ばしながら何人がこちらへ走ってくる。振りかざした腕を掴み、足をかける



はずだった



犯人は私にナイフが届くか届かないかのギリギリのところで雨に濡れたアスファルトに足を滑らせたのだ
そのまま地面に倒れる際に手からナイフが滑り落ちた
この予想外の動きに私はあろう事か武器を持った男の前で固まってしまったのだ



『しまっ…………』



ナイフが滑り落ちたのでは無い。邪魔なナイフを手放したのだ









隠し持っていた拳銃を手に持つために。



ﾊﾟｧﾝｯと雨音の中に銃声が響いた





「君下！！」



「君下さん…！！」





雨で濡れたシャツが次第に赤く染まっていく



『うっ………』

25→←23

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す