降谷零が頑張るお話(2)【名探偵コナン】

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『ごめん降谷…ほんと情けないよね』



後で撫でてあげようなんて思ってたのに今頭を撫でられているのは私の方だ
左手は頬に触れたまま、右手で頭を撫でられている




「なんで謝るんだ…別に弱さを見せることは悪いことじゃないぞ」



今度は降谷の右手が背中に回された。そのまま体を引かれて降谷の胸にトンっと額をつけた




「君下は真面目だし公安としてのプライドが高いからいつも気を張っているだろ？こういう時くらい素直になれ、君下」




『ありがとう、降谷』




降谷の体温と落ち着かせるような声色に安心しきって涙が頬を伝った
もう今日は外に出ないからいくらメイクが落ちたって目が腫れたって構わない



『みんないなくなっちゃうんだもん…寂しいよ


私もっと親に甘えたかった。ワガママだって言いたかった


萩原も松田も諸伏も班長もまだまだ話したいことたくさんあるし、一緒に捜査して…お疲れ様って乾杯したかった』



まるで夢物語だ。私の描いてた理想は後悔となって押し寄せてくる
過去は変わらないのに、いつまでも"今"に絡みついてくる




『ねぇ降谷…私強くなりたい。もう誰も失いたくないの』

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