4話 ページ4
side_juri
意を決して後ろの席の転校生へ声をかけた
だが、俺のそんな小さな覚悟は杞憂だったらしく
想像より普通な反応で普通の会話をして終わった。
少し人見知りらしく中々目が合わなかったが
頑張って自分のことについて話してくれた事を覚えている。ちなみにこの時自分はαだと伝えてくれた。
自分が今まで見てきた家族以外のαとは
自分がαであることを自慢げに語り
奢っている人間ばかりだと思っていたから
高校生の俺には衝撃的だった。あとで知った事だがαだけど運動が酷く苦手だったことも同じくらいビックリした。その代わり歌は上手いんだ!と少し得意気に話してくれた顔は本当に可愛かった。
この初日の会話をきっかけに
俺はきょもと一緒に過ごすようになり
その後、違うクラスに転校したはずの北斗とも
仲良くなった。
北斗は仲良くなった後で
「俺実はΩなんだよね」とひっそり
俺にだけ教えてくれた。勉強も運動も得意な北斗はαではないがβだろうと思っていたことに加えて
周りに同じΩの人間がいた事が無かった俺は
初めて友達に自分がΩである事を教えて
ふたりの秘密となった。
3人のうち
きょもに内緒のことがあることは少しだけ罪悪感があったが2人で話した結果要らぬ気遣いをさせる
ことの方が申し訳ないよねと2人だけの秘密にすると決まったのだ。
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thhy - 更新待ってます! (2月16日 20時) (レス) @page8 id: 69657aab33 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:てやんでい | 作成日時:2020年8月4日 1時