愛のカタチ (ページ1)

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『だから俺が悪かったって』

「思ってもないくせに」

『はあ...めんどくさ』

私が言い合いをしているのは、一つ歳上の彼、慎太郎。

一週間程前、早いようで遅いような半年記念日を迎えた私たちは、ここ最近、ずっとこんな感じ。

一つ目の山場は三ヶ月目の倦怠期って言うけど、なんなく乗り越えたつもりでいたら、四ヶ月目から怒涛の喧嘩祭り。

今回の原因はと言うと、慎太郎が放課後の私との約束を忘れて、友達と遊びに行ったから。

これが初めてなら許していた...かもしれない。

でも、彼がこの罪を犯したのは今回で4回目ぐらい。

繰り返されすぎて、私の記憶も曖昧だけど。

『明日埋め合わせする』

とかって謝罪の一言もなしに、適当な言葉だけを残して迎えた次の日。

そして、現在に至る訳で。

付き合いたてのうちは、少しの時間でも外に遊びに行くことが多かった私たちも、今ではこんな言い合いの為に私の家にいる。

言い合いだからこそ、家でいいのかもしれないけど。

埋め合わせぐらい、どこか連れて行ってくれても良くない？

という感じで、誰がどう考えても慎太郎が悪いのに、先程のように逆ギレ。

しかもず～っとスマホ見てる。

彼女といる時間に、そんなに見なきゃいけないものって何？

私には普段、全くと言っていい程連絡してくれない癖に。

と、苛立ちが積み重なり、更に言い合いに。

『だからごめんって』

と、ようやく発した謝罪の言葉の裏には、呆れたような笑いと溜息が含まれていて。

私も、慎太郎も、二人の"おわり"を感じていた。