ずるいじゃん 続続

ずるい ページ3

割れた窓ガラスのドアの外から中を覗き込み血だらけのピンク頭がふーっ！って猫のように威嚇をする











いや。これ私のたんとだよ。










つーか血だらけだし大丈夫そ？













『あの。怪我してますよ』















カバンからゴソゴソと絆創膏を取り出すとピンク頭の彼に差し出すが警戒して受け取ってはくれない。
















後部座席の後ろに倒れ込んでいるピンク頭はうぅっと唸り声をあげながら起き上がると「車だせ。」とバスジャックの如く呟いた










いや。窓ガラス割れてんだけど









これ運転してもいいの？












私は初任給で買った少し小さめのたんとに乗り込み持っていたお酒とおつまみを助手席に置くと鍵を突っ込みエンジンをつけた


















えっと。















『おにーさんどこまで行けばよろしーですか？』



「お前ん家」












後ろでゴソゴソとキャメルのタバコを取りだし呑気にふかしているピンク頭。











アメスピとはまた違う独特のタバコの匂いが車に広がる















いやまって？倫理観どーなってんの。













あ。

















倫理観ヤバいやつといえば私の黒歴史蘇ってきた。

















ああああ。。。最悪最悪最悪最悪最悪最悪。

















怪我してるしさ。













髪の毛長いし


















なんだかどっかの女たらしくクソ野郎な灰谷兄と元彼の竜胆のことも思い出しちゃうし



















ほんとになんなの



















あーーーーーーもう。



『はぁ。』

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