ずるいじゃん続 【灰谷竜胆】

ずるい 73 ページ26

屋上に着くと程よく風が入ってまだ暑さを感じさせる外は私には暑すぎて無理だったので屋上の踊り場で座っていた。









『あ。スマホ忘れた。』









竜胆に向かってスマホをぶん投げたことを思い出し私は後悔した。









1人でここにいるのも暇だし9月でもここは扇風機もエアコンも着いていないので蒸し暑い。









パタパタとシューズの音がして顔を上げるとくそヒロイン女がたっていた。









「Aさん、ひさしぶ、り。」



『久しぶり』








くそ。前よりも可愛くなってんじゃねーか。








目の下と上ラメラメさせやがってよー。








可愛いかよ。









私の事見て固まってる女。気まずすぎてどう声をかけようかうーん。と考えてると女はふふっと笑いだした。









「Aさん、あの時はごめんね。」









え。









いや。









こっちこそごめんじゃん。









『私も、ごめん。でも、、私クソだから。竜胆のこと利用して、あなたの事も考えられなくて、、ほんとに謝って済むことじゃないけどごめんなさい。』









女は奥二重で綺麗な瞳をぱちくりとさせると私の頭をよしよしと撫で始めた。









「Aさん。竜胆君が幸せそうなら私は大丈夫だよ。」









よしよしと頭を撫で続ける女。









え。何この状況。









初めて女の子に頭撫でられたんですけど。









女の子の友達なんて皆無だったし。









『あの。一緒にすだば行きませんか。』









きずくと私は目の前の女の手を取っていた。

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