ずるいじゃん【灰谷兄弟】

ずるい 44 ページ45

屋上のドアを開けると日陰の方に兄ちゃんによっかかっているAがいた。









兄ちゃんがしーっと口元に指を当ててこちらを見ている。









俺はしーっとやっている兄ちゃんを無視していつも俺に起きてーってやってくるAを思い出し寝ているAに近ずいて『おきろ』っていつもの仕返しと言わんばかりにデコピンをかました。









「りんどー？」









ふにゃんと寝ぼけているA、くすくすと兄ちゃんが笑いながら俺たちを見ているが俺は兄ちゃんを無視して『来てやったぞ』と呟いた。









Aはふにゃんと笑うと









「りんどーお前も寝ろ。ねるこはそだつよ」









と言い放ちまた眠りに入った。









いや、もう育ってるよ









つーか教室1回くらい来いよ。








つーかなんで兄ちゃんと2人なんだよ。俺も誘えよ。









俺は兄ちゃんをじとりと見ると兄ちゃんは満面の笑みでこちらを見ている。









くそ。






また嵌められた。









ほんっと兄ちゃんって昔から何がしたいのか分からない。









俺の好きな人の好きな人は兄ちゃんで、







絶対にかなわなくて、







でも俺はそんな兄ちゃんの事もAの事も大好きだから








俺はAの隣に座ると考えるのを放棄して眠ることにした。

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