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傷の手当と言っても浅いので消毒して、傷テープを貼るだけだ。




私の方をじっと見るオビに苦笑しつつ「なんて白雪のとこ行かないのかって?」と言うと頷くオビ。




「イザナ様のやったことだからね、薬室にそういう記録残せないし…」




「…本当に、兄殿下の知り合いなの?」




「本当だよ」




私が答えるより先に扉が開くと同時にそう答える人。イザナだ。




「………イザナ様、どうしてこちらに?」





「おや、いけなかったかな?」





ペタ、と傷テープをオビの頬に貼り付け、オビに外に出るよう言うと、それをイザナに止められた。





「またなにかするつもりなら私も対抗するといったはずですが?」






「そうじゃないよ、A。………君、オビといったか。悪かったね」





イザナが素直に謝る言葉を聞いて驚きを隠せない私とオビ。





「いえ、このくらいなら平気ですよ」




オビがそう言うとイザナは「そうか」と言って私の方を向く。





「それで?A。そろそろ昔のように呼んでくれないのかな?」





「命令、しないんですか?」





「命令して呼んでもらっても嬉しくないからね」





これはこのまま長引くな、と思い私は昔のようにイザナのことを呼んだ。




「で?なにか言いたいことがあるんでしょ?」




「いや、妹のように思っていた君に嫌われるのは嫌だったからね、謝罪に来ただけだよ」




そう言ってからオビの方を見てイザナは、





「君はどうもAのとても大切な人らしいからね、側から離れないでやってくれ」





「へ?」





「イザナ!そろそろ怒るよ!」





間の抜けた返事をするオビをよそに私はイザナを睨みそう言うとイザナはクスクスと笑みを浮かべて部屋から出ていった。

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樹南(プロフ) - りとさん» りとさん、はじめまして(≧▽≦)そう言ってもらえてとても嬉しいです!!かめ更新ですがこれからもよろしくお願いします! (2022年6月18日 20時) (レス) id: 4dc2d64722 (このIDを非表示/違反報告)
りと - めちゃくちゃ良い展開…もう好き過ぎる… (2022年6月18日 0時) (レス) id: 4ac6ed922a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:柊凪 | 作成日時:2021年3月27日 17時

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