分隊長のストッパー【スリー】 (ページ39)

今日:51 hit、昨日:26 hit、合計:18,805 hit

￤39 ページ39

それから数日間、調査兵の仕事をした。巨人の力で街を奪還したエレンを見かけなかったので、モブリットに場所をきくと、上官に刃を向け罰則中だという。

街を救ったのに大変だなと思いながら、今日も無駄に広い執務室でモブリットと一緒に書類をやっていく。内容は、前に行われたウォール・マリア奪還作戦で死亡した兵士の確認だ

と言っても、生きている方が少ないので、簡単に終わる

『よし、終わった……。モブリットはどうだ？』

モブ「俺はあともうちょっとだ…。分隊長……いや、団長の所に先に行っててくれ」

『分かった』

頭を抱えながら難しい書類をやっているモブリットに、心の中で応援しながら、団長を探しにでた

ハンジさんが団長になったと知ったのは数日前。憲兵団が新しい団長の事を話していたのが耳に入った。聞き耳を立てているとハンジさんってことがすぐわかった

モブリットにその事を話すと、間違いはないよと言われた。ハンジさんはもう少し隠したかったなと残念がっていたが、団長に失礼な行動は出来ないので早めに知れてよかったと思う

ぼんやりとハンジさんの事を考えていると、団長室についた。ノックをしてみたが、反応は無い。そもそも執務室にいない時点で、団長室にいる可能性はひくかったので、あまり驚かずにどうしようかと考える

まぁここの建物にいるのは分かっているので、歩いていれば、本人がいるなり、見かけた人がいるなりするはずなので、とりあえずぶらりとするついでに探し始めた

10分経った頃だろうか。諦めてモブリットがいる執務室に戻ろうか考えている時、外から声が聞こえた。男の兵士の声だったが、ハンジさんがいる気がして反射で聞こえた方を見る

声の主が居たのは外だった。僕は2階の窓から男の兵士が見えただけだった

ハンジさんがいる気配がしたのにな。と疑問に思いながら、少し見てみる角度を変えると、さっきの場所からみると死角になっていた場所からハンジさんが見えた

ハンジさんの様子は迷惑そうな顔。今すぐにでも立ち去りたいって雰囲気を醸し出していた。
一方相手は憲兵団の兵士。新兵ではなさそうだ。兵士がハンジさんに言い寄ってる、そんな感じがした

憲兵団は性根が腐っていると聞いている。これは助け出した方がいいのだろうか…でも、僕に何ができるんだろう…弱い僕が、憲兵団を相手にするなんて…絶対、無理だ…

モブリットを急いで呼ぼう、絶対その方がいい。

その考えに至って引き返そうとした時、その男が分隊長の腕に手を伸ばしたその途端、似た描写が頭に流れる