分隊長のストッパー【スリー】 (ページ32)

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あの人、ハンジ・ゾエって名前だったんだ…。一度見かけたことがある。やっぱり綺麗な人だな。怪我…してる…僕から見て右目…大丈夫かな…ああ、でも、右目が怪我していても、貴方は綺麗なんだろうなぁ

なんでだろう…あなたを見ていると、苦しい。なんで……

ハン「は…？記憶が無いって……どこから、どこまで、？」

モブ「っおそらく、新兵の頃から現在までの記憶です…」

ハン「そ、れじゃあ…私達が今まで過ごしてきた記憶、全部無くなっちゃったってこと、？」

モブ「…っ、今は、まだ、なにもっ…」

『……モブリット、僕は、記憶を失っているのか』

何やら僕のことを話しているらしく、そう聞けば、モブリットは悲しそうな顔で眉間に皺を寄せた。ああ、だからモブリットはそんなに男らしい顔つきになったのか。僕の体もどこか違う。何もかも違う気がする…

『入団式、近かったんだけどなぁ……。モブリットは、調査兵になったのか、そうか…』

だったら僕も調査兵団なんだろうな。まあ、妥当か。やりたいこともなかったし

ハン「Aっ！君本当に記憶がないの！？」

『ッヒ、あ、その、ごめ、なさ…』

急に近づかれ、驚いてしまう。やっぱり、人、怖い。モブリットが近くにいてくれてよかった…。
少し震えている手でモブリットの服を握る。癖になったっな。治さないと、と思いながらも体は正直で動かなかった

リヴ「おい、記憶がないとか言ったか？」

『っ！！』