分隊長のストッパー【スリー】 (ページ29)

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ベル「僕には分かる。そうやって震えているうちは何もできやしないって」

アル「そこまで見えていて、なんで話に乗ったの？」

ベル「確認したかった。君たちを前にした途端にまた泣き言を繰り出し、許を請うんじゃないかってね。でも…もう大丈夫みたいだ、うん。君たちは大切な仲間だし、ちゃんと殺そうと思ってる」

アル「それは…僕たちが悪魔の末裔だから？」

ベル「いいや、君たちは誰も悪くないし、悪魔なんかじゃないよ。でも、全員死ななきゃいけない。もうダメなんだ」

『もう、いいだろ』

話はおしまいだ

後ろから切りかかる。少し抵抗されたが、ブレードを持っている左手は切り落とせた。追撃しようとしたが、蹴りが飛んでくる。それを左手で防ぐ。防いだが、立体機動に移られる

追跡しようと1歩踏み出したが、直感で辞めた。どこか引っかかる

アル「Aさんっ」

『アルミン、もう交渉の余地なんてない。殺せる時に殺せ。賢いお前なら分かるだろう？』

そう言って班の所に戻った

ケイ「A大丈夫か？」

『ああ…だが殺し損なった…どこか、胸騒ぎがする』

ニフ「え、…Aさんがですか？それは怖いですね」

ハン「ベルトルトが動いてる！追跡する！！」

「「『はい！』」」

立体機動に移って、横目でベルトルトの様子を見ながら、分隊長と班員を見た

本当に、胸騒ぎがする

それはベルトルトが上空に飛ぶ3秒前

突如Aに今までにないくらいのザワつきが体を襲う

これは…まさか！！

『分隊長！！モブリット！！！』

危なくないようブレードを外し、前にいる二人の襟を掴む。ベルトルトの背後をとる際に見た井戸に向かって二人を投げる。最初にモブリット、そして分隊長

視界の端に1つの影が見えた

まだ、間に合う！！！

『二ファ！！ケイジ！！！』

アーベルは確か後方に居た…舌打ちしながら二人に手を伸ばす

手を伸ばしたが、ケイジに押し返される

『なっ』

すみません、二ファがそう言ったように聞こえた

そして二人の間からアーベルが僕に突進してきた

その反動で後ろに飛ばされる

右手は皆を掴もうとしていて、僕の体は反対方向へといく

『まって＿＿＿』

右手の手の平越しに見えるみんなの顔は、寂しそうに、でもどこか嬉しそうに微笑んでいた

アーベル達が光に包まれていき、僕の体も包まれそうになるが、下から誰かが僕を引いてすんでのところで中へと吸い込まれる

目の前に大きい瓦礫が降ってきて、意識が飛んでいった