分隊長のストッパー【スリー】 (ページ16)

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壁に手をかけた部分が崩れながら、ロッド・レイス巨人は立ち上がる。顔が半分削れてすごい事になっていたし、お腹の皮膚が破れていて内蔵が飛び出てきた。後でちゃんと蒸発するのか心配になるが、次の行動に出る

住民達の悲鳴と駐屯兵の悲鳴を聞きながら、水を頭から被った

雷に似た音と雄叫び声と共に、エレンが巨人になる

「いつでもいけますっ！！」

二ファとアーベルがそう叫んだのを団長が確認して、信煙弾を上に掲げる

エル「攻撃…開始！！」

団長が信煙弾を打ち上げると、改造巨人捕獲用機械を二ファとアーベルが左右から撃った

ワイヤーは手に刺ささり、樽をぶつけて爆発を起こした。この爆発で巨人はうめき声を上げながら、体重を崩した

エル「エレン！！」

煙の中からエレン巨人がロッド・レイス巨人の顔に走って近づき、先程作った火薬の塊を口の中に突っ込んだ

先程とは比べ物にならないくらいの爆発が起こり、ロッド・レイス巨人の頭と項の部分が吹っ飛んで、肉片が空中にばら撒かれる

エル「総員！立体機動でとどめを刺せ！！」

団長の言葉を合図に、モブリットの背中を叩いて立体機動に移った

『ここで仕留めるぞ！』

モブ「ああ！！」

ヒス「私はヒストリア・レイス。この壁の真の王です！」

『ヒストリアが本当にロッド・レイスを仕留めるとは…凄いな』

モブ「まあこれで、壁の中の人類は認めてくれるだろう」

二フ「結果オーライ、ですね！」

アー「これからやることがいっぱいあるぞー！」

ケイ「さぼってないでちゃんとやれ！」

『はいはい』

これからやる事は、ヒストリアの女王即位の準備、民間人にヒストリアがあの巨人を倒したと広めること。被害が出なかった事と、班のみんなが誰一人としていることに安堵しながら準備を進めていった

そして数日後、ヒストリアは女王になった

民間人の様子を屋根の上から見ていたが、やはり超大型巨人の2倍ある巨人を倒したことが広まっていることもあり、とても賑わっていた

その即位の裏で着々と進められているのが、エレンの硬質化実験だった

それはもう分隊長がずっと興奮気味でマシンガントークが素晴らしかった

ハン「やっぱりエレンの硬質化の力を上手く巨人全滅に応用する為には硬質化以外の力も必要になるかもしれない。例えばエレンの硬質化の能力で巨人の行動を妨げて動けない内に項を削いでしまえば兵士を危険な目に遭わせずに巨人を殺せていける。それに＿＿＿＿」

ニフ「おかしいな、朝日が見えます…」

『…紅茶、淹れてくるよ』