分隊長のストッパー【スリー】 (ページ15)

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あの後、駐屯兵団のカルステンという人が住民を避難させない事に怒りを顕にしたが、分隊長の説得でなんとかその場は納得して貰えた

ここまで来る途中に、エレンの中にある巨人を操る力を試してみたが、ロッド・レイス巨人は何も反応を示さなかったので、このオルブド区外壁で仕留めるしかなくなった

緊急避難訓練と称して動いている住民を壁の上から見ていると、モブリットに頭をはたかれる

モブ「心配しなくても、なんとかなる」

『そりゃ、団長の作戦を疑ってないけど…博打だからな。少し不安になる…壁上固定法で倒せれば、それでいいんだけどな』

カル「撃てー！！」

合図で一度目の砲撃が始まる。ロッド・レイス巨人の方を見てみる。当たった様だが、項は破損していないので動き出す

二度目も三度目も始まるが、効果は薄そうだった

こりゃ団長の博打に掛けるしか無さそうだと思っていると、分隊長が火薬の樽とロープを持ってきた

ハン「エルヴィーン！持ってきたけど、まだ組み立てなきゃいけない。あぁーあとこれ、向こう側に同じものがもう1つ」

分隊長がそう言って、ケイジが運んできたのは、僕らの班が巨人捕獲用にと作っておいたものだった

ハン「１回撃てば引き金が固定され、立体機動装置と同様に巻き取り続ける。で、砲撃はどうなの？」

リヴ「セミの小便よりは効いているようだ」

ハン「じゃ本当にこれ使うの？」

エル「ではリヴァイ、二ファ、アーベル、ジャン、サシャ、コニー、あちら側は任せた」

「「了解っ！！」」

団長が命令して、言われたものは反対側へといった

それを尻目に、分隊長が持ってきた物を組み立て始める

ハン「作り方は…そうだな、大事な人への贈り物を包装するイメージだ！」

『送るところはあるかも分からない巨人の口の中…緊張してきたかも』

モブ「これが失敗したらこの壁は突破されて住民に被害が出る…だが、そうはならない。壁の上に俺たちがいるから大丈夫だ」

『ああ、そうだな…。ありがとう、モブリット！』

モブ「なんて事ない」

樽を積み上げながらそう会話する。やはりモブリットと会話すると、落ちつく。感謝をして、三段目に樽を置いた

カル「よし！うなじの肉を捉えている。次の発射でしとめ…」

「「うわっ」」

『っ熱！』

モブ「まずい、風向きが変わった！」

駐屯兵「隊長！！何も見えません！！」

カル「かまわん！目標はすぐ下だ。すぐに撃て！」

発射音が聞こえてきた。だが、巨人は壁に手をかける

『立ち上がる…』

さぁ、博打だ！！