分隊長のストッパー【スリー】 (ページ12)

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ずっと分隊長の傍で待機していると、アーベルとアルミンが戻ってきた。後ろにはエレン達がいる。エレンは巨人化した跡が残っていたが、その他は大きい怪我はなかった

とりあえず安心していると、後ろから頭をはたかれた。急いで後ろを見てみれば、どこからどうみても機嫌が悪いリヴァイさんがいた

『リ、リヴァイさん…』

リヴ「いいかこのハンジバカ。このクソメガネが怪我をしただけで焦るんじゃねぇよ。お前だったらあれくらいで死なないと分かっただろ」

『っ、わ、かりました…』

確かにあの時の僕は焦っていた…正気じゃなかった。一人取り乱しただけで、作戦の意味がなくなってしまうことがある。一人で突っ走ることだけは御法度だ

でも、後悔はしていない。分隊長が傷つけられたんだ、当然のことをしたまでだ

ハン「取り乱したって、Aが珍しいねぇ。そんなに私の事が好きなのかい？」

『うぇっ！そりゃ、っその…こんな時になんて質問してるんですか！せめて壁内にいる時にしてくださいよっ！』

ハン「はーい」

僕の反応をみて楽しげな分隊長は、あっさり引いて横になった。この様子を見るに、結構肩の傷が痛いのだろう…もう少し痛く殺せばよかったな……

ぼんやりと考えながら、馬に乗った。分隊長の近くに居たかったが、荷台には分隊長の他にエレンとヒストリアがいた。わがままを言ってられないだろう

少し進んでいると、団長達と合流した。エレンとヒストリアの奪還を報告し、分隊長のみの負傷を伝えた

エル「みんな、よくやってくれた」

リヴ「報告することはごまんとあるが、まず…」

エル「あの巨人は？」

リヴ「ロッド・レイスだ…。お前の意見を聞かねぇとな、団長」

あれが…ロッド・レイス…どうやって巨人になったのか分からないが、やり方をしくったのだろうか…。同じ人間だとは思えないな

エル「ともかく、ここで立ち話をしている余裕はない。ウォール・シーナに戻る」

リヴ「あのクソでかいのをそこまで進ませるってことか？」

エル「ヤツの進路は恐らく、オルブド区だ」

そうしてウォール・シーナに向かう。その途中、エレン達は今回の事で知った話を分隊長に話していた

ハン「＿ロッド・レイスが"始祖の巨人"と呼んだエレンの中にある巨人の力、それはレイス家の血を引く者が持たないと真価を発揮できない。しかし、レイス家の人間が始祖の巨人の力を得ても、初代王の思想に支配され人類は巨人から解放されない。…へぇ、すごく興味ある」

ハン「初代王いわく、これが真の平和だって？面白いことを考えているじゃないか」