36話 ページ40
時は過ぎ
学院内でも近日開催されるカフェについて話が広まり始めた
あんずの協力もあり、掲示板には宣伝用ポスターが貼り出されている
「“セイカレド・カフェ”ですか。
蓮が接客をするのですか？」
遊莉の手元にはそのポスター
蓮と付き合いの長い彼だが、蓮が接客をする姿を想像できないとでも言うように不思議そうに見た
『……ぅん…。』
「…そうですか。必ずこの日は予定を空けておきますね。
ルイも連れて是非伺わせてください。」
蓮はコクリと頷くと手に持っている栄養ゼリーをヂュッと飲み干した
この日は少し寝坊したようで朝ごはんを済ませられそうになく、急遽栄養補給ゼリーを摂取しているらしい
「(道理でついこの間まで敬語を使って話していたわけですか。
少し寂しく感じたので辞めさせましたが…。)
不器用ですね。」
『…？…ぅん…。』
「ふふ、分かってないで返事をするところも僕は素敵だと思いますよ。
あ、寝癖直ってませんよ。少し待っててください。」
遊莉がゴソゴソと鞄から櫛を取り出すと蓮は大人しく髪を優しくとかされた
可愛らしく跳ねた髪の毛を櫛で流す
すると蓮が口を開いた
『……ありがとう…。』
髪をとかす手がピタリと止まる
遊莉は少し目を見開くと目の前にいる蓮を見て、
嬉しそうに微笑んだ
「いえ、これくらい。」
蓮は依然として顔の表情を変えなかったが視線だけはしっかりと遊莉の瞳に向けていた
そして数日が経ち
ようやく当日を迎えた
開店時間は放課後の4時30分から6時30分までの僅か2時間
事前準備ということで4人は30分前にガーデンテラスに集合していた
「いよいよですね…。ふぅ…緊張してきました。」
「セッちゃんも金をかけることするねぇ。
昨日から設営しているとはいえ、こんなクオリティ高いのを1日で作るとか。」
「ふふ、やるなら徹底的にこなしたいからね。」
すると英智はテーブルに置いてある段ボールから袋をいくつか取り出した
「早速、君たちはこれに着替えてくれないかい？
ブレザーは脱いでね。」
どうやら中身はエプロンのようで白を基調としたカジュアルなものである
「製造はうちで請け負ったけど
今回、デザインはあんずちゃんに任せてみたんだ。」
「あんずさんが…！
素敵なデザインですね。」
創はそう言ってエプロンに手を通した
布の真新しい匂いが鼻を刺激した
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーアイテム
革ベルト
ラッキーカラー
あずきいろ
ラッキー方角
西 - この方角に福があるはずです
おみくじ
おみくじ結果は「末凶」でした！
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クリきんとん(プロフ) - 突然コメントすみません失礼します。凛月くんが英智様のことを呼ぶとき、せっちゃんではなく、えっちゃんだったような気がするのですが、、、私の間違いでしたら、すみません。37話を見ていて、ふと思ったので、コメントさせていただきました。失礼しました (2022年3月23日 3時) (
レス) @page40 id: 8473a87ec5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アニット9 | 作成日時：2021年8月16日 19時
