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35話 ページ39

「カフェを営むということは、

蓮くんは接客をするのかえ?」



『…はい。』



「凛月も?」



『…はい。』




その答えを聞くと零は血濡れた瞳をギラギラと輝かせた


「…では、我輩も行ってみようかのう。

その時は、トマトジュースでもレシピに入れておくれ。」



『…分かり…ました。』





すると嬉しそうにニコリと笑い、お腹に回す腕の力を強くした


肌を撫ぜるやや冷たい風が室内に入り込む




『……朔間さんは……。』



「ん?」



『…友達…いるの…ですか?』





かつて、つむぎにも投げかけたこの質問


零は少し間を空けるとこう答えた




「…うむ。いるぞ。

それがどうかしたかの?」





『……どういう人のことを…友達に値するのか…分からない…。

…ぁ、です。』




「クク、

そうじゃのう。


…ひとつに定義するのは些か難しいものがあるが、


我輩の見解だと、



時間を共有し合える存在であり、尽くしたいと思える対象じゃろうか。」





友達という目に見えない一種の概念はひとつの答えに絞ることは難しいだろう


零はそれを分かった上で一つの考案として蓮に話した



蓮もそれは理解しているようで

答えを聞いて『…そう……。』と短く答えるとそれ以上は追求してこなかった



その様子を横目で見ると零はこう切り返した




「紫咲くんは蓮くんにとって何じゃ?」




『……分からない……友達…と思うべき…なのか…。』


「…ふむ。」







『……ただ…。



……遊莉が…対等でありたい……って言ってくれた…から、


俺も…そうでありたい……と思ってる……です。』





零はその言葉を聞くと優しい笑顔で蓮を見つめた

まるでそれは小さな我が子を見守る母親のようで


蓮はその視線に気づくこともなくただ外の風を浴びていた



「十分じゃ。


であれば、蓮くんの友人は紫咲くんとなるのう。



勿論、我輩の見解上判断したまでじゃが…



今はそれで良い。


勘違いだろうと友人と思える相手がいることが大切なんじゃ。」





『……。』




蓮はふわりと髪を靡かせながら零の方を見上げる


花の香りがほんのりと鼻につく



「賢いお主なら直ぐに分かるじゃろう。



人生はまだまだこれからじゃ。


焦らずじっくり考えると良い。」





すると零はそっと腕を離し窓をゆっくりと閉めた



「体が冷えてしまうのう。


風に当たり過ぎは体に毒じゃ。」




ピシャリと窓が完全に閉まると小さく風が巻き起こった

36話→←雑談と展示


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作品ジャンル:アニメ
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クリきんとん(プロフ) - 突然コメントすみません失礼します。凛月くんが英智様のことを呼ぶとき、せっちゃんではなく、えっちゃんだったような気がするのですが、、、私の間違いでしたら、すみません。37話を見ていて、ふと思ったので、コメントさせていただきました。失礼しました (2022年3月23日 3時) (レス) @page40 id: 8473a87ec5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:アニット9 | 作成日時:2021年8月16日 19時

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