18話 ページ21
「かげくんせんぱぁいぃっ!」ギュー
「んあっ?どうしたん?」
ルイは涙目で思いっきり抱きつく
みかはその小さな体を優しく支えると
美しく輝くオッドアイの瞳で見つめた
「影片、早く寄越さないかね。」
「そうやった!」
みかはポケットの中を漁ると
手のひらほどの小さな袋を取り出す
すると一緒に白い包装で包まれた飴玉も出てきた
「んあ、緋奈くんにはこれなぁ。
新作のあめちゃんやで♪」
「わぁ!ありがとぉ♡」
ルイは嬉しそうに飛び跳ねる
そして宗には小さな袋を渡した
「全く、
失敗作のくせに僕を待たせるなんて。」
「ごめんなぁ。」
辛辣な言葉を浴びせられているにもかかわらず
みかは困ったように笑うだけだった
「(怒らないんだ…、かげくんせんぱい。
悲しくないのかな?
まぁ、ボクも似たようなものだけどぉ。)」
ルイはその光景をただつまんなそうに見るだけだった
「君。」
「…ん?ボクぅ?」
宗はその小さな袋から何かを取り出すと
ルイに差し出す
「ご苦労だったね。
代わりにこれを持っていくと良い。」
ルイは不思議にそれを受け取る
手のひらには宝石のようにキラキラと輝く
真っ赤な石
「わぁ…。」
「好きに使うと良い。」
「綺麗な赤やなぁ♪
緋奈くんピッタリやん。」
ルイの瞳はその石に釘付けだった
「(ボクに…ピッタリ…。)」
放課後
レッスンが始まる前
ルイは一番乗りでレッスン室に来ていた
「いっちばーん♪
よぉし!今日中にあのステップ覚えなきゃ!」
鼻息を荒して
いざ自主練に取り組む前に
朝貰ったあの石を握って気持ちを高めた
「(ボクらしく…ボクらしく…だね。
いつもそうやって生きてきたもん。)」
ルイは石をバックの中に突っ込むと
序盤のステップを始めた
10分ほど経った頃
遊莉と蓮も遅れてやってきた
「おや、早いですね。
自主練習ですか?」
「うん!
ねぇねぇ見てぇ!
ボクねぇここのターン出来るようになったんだぁ。」
ルイが張り切ってやって見せる
その出来は完璧でブレも何一つない動きだった
遊莉はそれを見ると少し驚いた表情をする
「素晴らしいですね。完璧です。」
「えへへぇ。シロくん褒めてぇ♡」ギュー
『………よしよし……。』
蓮は優しくルイの頭を撫でた
ルイはその心地よさに目を細めた
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
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クリきんとん(プロフ) - 突然コメントすみません失礼します。凛月くんが英智様のことを呼ぶとき、せっちゃんではなく、えっちゃんだったような気がするのですが、、、私の間違いでしたら、すみません。37話を見ていて、ふと思ったので、コメントさせていただきました。失礼しました (2022年3月23日 3時) (レス) @page40 id: 8473a87ec5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アニット9 | 作成日時:2021年8月16日 19時