愛し彼女に.短編集

会えなくても ○重岡大毅 ページ4

．



別々の進路を選んだ俺らは


お互い日々多忙で



この生活が始まる前は


最低でも月に3回会おうななんて

のんきに話してた


今じゃそんなこと考えることができひんくらい


目紛しく過ぎていく日々に


身体的にもメンタル的にも余裕がなく



二人共会ってる暇なんて正直ないねん




それが分かり合えてるからこそ、



今連絡を取り合うことが少なくても

お互いを信用してるから



心配なんてする必要さえ感じて無かった



それでも、



何か失敗して、落ち込んだときには思い出すのはAと約束した言葉




『これから先、私も大毅といたいとおもってる、
けどな そのためにはどこかで壁を乗り越えてからじゃないと
この関係もなにもかもあかんくなると思うねん』


「何言ってんねん、卒業したら同棲しようって話してたやんか
その約束は守れへんってこと？」


今思えばこの時は俺はAに比べてまだまだ子供やったんやなぁって笑



『守るよ、ただ今すぐじゃないだけ
2年間だけ時間をください

今よりもっと大毅の隣が似合う人になってくるから、
ずっとずっと大毅と一緒に暮らすためにはこれが今の私にとって一番やねん』


「わかった、なら 俺もAが離れていかんように 隣が似合う男になってくる」



2年間なんて馬鹿らしいって思うかもしれへんけど



今の俺には長く感じる



でも、いつか笑い話に出来る日がくるって信じて


やみくもにもがいて



Aと肩を並べて歩けるように



永遠を誓って守られるように



俺が先に約束を果たして


Aを迎えに行く
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