4 ページ6
旅人side
変わったことは、実はもう一つある。
雪「でっ？何の用だよ？」
増子さんと土井さんをソファに座らせて、早速本題に入る。
増「朝のニュース見た？」
雪「ニュース？見てねぇけど…」
旅「あっ僕は見ました。朝は早いので…あの事件ですよね？」
増「流石話が早いね、土井。」
土「はい、これです。」
土井さんが机の上に何枚か紙を置いていく。
載せられていたのは…
雪「うぇっ、何だよこれ…」
どれも目を瞑りたくなるほど酷い、殺人現場の写真だった。心から、ここに灯衣が居なくてよかったと思った。それに亀吉も。
増「現場は東京の一角にある裏路地を、もっと奥に進んだ場所でそこにあるBARの地下室。人通りは少なくて、如何にもって感じのところだった。昼でも暗いところを見ると、夜はもっと真っ暗だろうねぇ。」
雪「遺体は？何体だったんだ。」
土「損傷が激しくて、具体的な数はわからないそうです。何せ、いろんなものが散らばっていたそうですから…」
遺体を見たのだろう土井さんは、思い出したのか、段々と青ざめていっている気がする。
旅「あの…大丈夫ですか？」
土「すいません…ちょっとトイレ借ります…」
雪「…あっち」
駆け込んでいく土井さん。
増「アイツ現場でも吐いたんだよ。」
呆れ顔の増子さん、でもこの写真はベテランの刑事さんが見ても、戻してしまう人がいるはず、そう考えるとやっぱり増子さんは優秀な刑事なんだ。
雪「そんで？俺たちに何頼みに来たんだ？」
旅「僕の目が必要なんですよね？」
増「そっ。」
変わったこと、それは目を使っても多少は負担がかからなくなった。だから今でも探偵を続けられるし、こうして増子さんたち、警察にも度々協力をしている。と言っても、殆ど増子さん達だけど…
それに、あの時目を酷使してもっと悪くなってしまったが、味覚・嗅覚・聴覚同様に少しずつ良くなってきていた。
増「もう負担とか酷使する事ないんでしょ〜？だったらまた協力してくれないかな〜？」
雪「おいおい！こんな事する奴だぞ！？兄貴を危険な目に会わせっかよ！！」
紙を掴み上げて雪路が吠える。僕を心配してくれてるのが、目を使わなくても伝わってくる。
でも…
旅「大丈夫だよ雪路。協力しよう？」
僕がそう言うと、当然、雪路は驚いた。
そうだよね、だってついさっき灯衣と約束したばかりだし…けれど、この件は僕自身が協力したいと思うんだ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 53人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
扇(プロフ) - ありがとうございますー！もっと面白くしていく所存です！！ (2017年5月29日 22時) (
レス) id: 2b7359f422 (このIDを非表示/違反報告)
awtwmjtngt - 面白いです。最新待ってます。頑張ってください。 (2017年5月29日 20時) (レス) id: c36a27a292 (このIDを非表示/違反報告)
扇(プロフ) - 私も男主が好きで、少ないから自分で書こうと思って始めたんです！もっと面白くできるように頑張ります♪ありがとうございます！！ (2017年5月12日 18時) (レス) id: 2b7359f422 (このIDを非表示/違反報告)
ましまろ - 男主探してて見つけて読んだら結構面白くて続きが気になって仕方ないですｗ更新頑張ってください! (2017年5月12日 17時) (レス) id: a5b79a8148 (このIDを非表示/違反報告)
扇(プロフ) - ありがとうございます！実はスランプ状態でして…ですが頑張ります！ (2017年5月6日 22時) (レス) id: 2b7359f422 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：扇 | 作成日時：2017年4月1日 1時
