赤い瞳の意味 第一話

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旅人 side

旅「灯衣、幼稚園に行くよ。」

雪「準備できてっか〜？」

灯「うん、できた！早く行こー！」

今日も雪路と、灯衣を幼稚園に連れて行く。いつもの日常、だったけど今日は違かった。雪路がドアを開けようとする前に開いた、立っていたのは…


亀「あっ！旅人さん！雪路さん！灯衣ちゃん！おはようございます！！！！」

今日も元気な亀吉だった。

雪「たっっく！！朝っぱらから元気だなお前は！！」

灯「亀！声おっきい！」

二人揃って両手で耳を抑えている。微笑ましいなぁ。と思いつつ、聴覚が戻ってきた僕もちょっと抑えてる。

旅「おはよう亀吉、今日は早いんだね。」

亀「ちょっと旅人さん！俺だっていつもお昼まで寝てる訳じゃないんスよ！」

雪「あぁ！わぁたから！で、…なんで刑事さんがいんだよ？」

雪路の言う通り、亀吉の後ろにはいつもの二人組の刑事が立っていた。

増「おっはー」

土「おはようございます。」

雪「チッ」

旅「雪路。」

雪「あぁ。亀吉、灯衣を幼稚園に連れて行ってくれねーか？」

亀「了解です！！」

その言葉を聞いて、灯衣を見ると、やっぱり納得いっていない表情をしていた。

灯「灯衣！パパと行きたい！仕事なら幼稚園に送ってくれた後でもいいでしょ！！」

雪路が何か言おうとしていたけど、僕はしゃがんで、灯衣と目線を合わせた。

旅「ごめん、灯衣。亀吉と一緒に行ってくれないかな？」

灯「どうして？」

旅「刑事さんが来たってことは、何か大切なお話があって来たんだよ。それに、折角来たのに待たされちゃうと嫌な思いするでしょ？灯衣も、嫌だよね？」

灯「…うん。」

旅「だからお願い。ね？」

灯「…いいよ。灯衣、亀吉と行く。」

いい子だね。と言って、僕は灯衣の頭を撫でた。

灯「でもパパ！灯衣からもお願い！」

旅「ん？」

灯「帰りは絶対パパが迎えに来てね！それと…ふたん？は無いけど、あまり目を使っちゃダメだからね！約束ね！」

旅「うん、約束。」

灯衣の小指と僕の小指を絡ませ、指切りげんまんをし、亀吉と手を繋いで幼稚園に行く灯衣を見送った。

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