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Aside
あの時のことを思い出した。それ程までに似ているのだ。思わず出てしまったが、目は赤くなっていなかっただろうか。
脅されたのは初めてじゃない、だから然程気にしていないが、俺が気に止めたのはその後。
旅「僕、視えるんです。」
感情や匂い、音が視える。そんなこと本当に信じる方が難しい。でも、どこかで信じたいと思う自分がいて、視える彼に悟られぬ様、直ぐに消した。
A「いいえって、どういうことだよ…」
旅「僕と灯衣は血が繋がっていないんです。だから本当の父親じゃない。ですが、僕は灯衣を娘の様に思っています。それはこれからも変わりません。」
A「…親代わりってか？」
旅「はい。」
そんなことがあんのか？訳あり…。
旅「あの、話逸れちゃってますけど、このまま待ってくれる方向ですか？有難いです。」
A「……意地でも退かない気か？」
旅「はい。」
A「殴るぞ？」
旅「どうぞ、でも、Aさんもわかってますよね？」
A「……、死にたいのか？」
旅「死にたくはありませんね。」
苦笑い…。
A「ならそこを「でも退く気もありません。」……。」
何故笑ってる？自分が今どれだけ危険な立場にあるのか、誰と喋っているのか、わかっている筈だろうに…わからない、こいつの事が…
A「意外と頑固だな、あんた。」
旅「よく言われます。それと、旅人でいいですよ。」
わかんねぇ
A「〜〜っんな事はどっちでもっ！？」
微かに聞こえる足音、楽しそうに会話をする声。男が二人で女も二人、犬を連れてる。
その内の二人、何処かで…
…
……ヤバイッ
A「早く退けｯマジで殺すぞｯ！！」
俺が急に焦り出したのを不思議に思ったのか。目の前の奴は驚いた顔をしたけど、直ぐ理解した。
旅「あぁ、帰って来たんだね。」
と、余裕そうに言った。
旅「凄い…耳がいいんだ。」
A「(こいつｯ)！」
そこで、俺は気づいた。
耳がいい。そうだ、俺は聴覚が異様にいい。遠くの物音でも、言ってしまえば人や動物の息遣い、心拍、足音、声。集中すれば植物の葉音も聞こえる。だから、何処に何があるか誰がいるかがわかる。
でも、思い返せば俺がここに入ろうとして耳を澄ませた時、何も聞こえなかった。物音一つ。隠れていたとしても、外に居て俺が入ってから来たとしても、俺の耳には何かしら聞こえる筈。
目の前の奴は、今だ微笑んでいる。
厄介な奴に目を付けられた…
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扇(プロフ) - ありがとうございますー！もっと面白くしていく所存です！！ (2017年5月29日 22時) (
レス) id: 2b7359f422 (このIDを非表示/違反報告)
awtwmjtngt - 面白いです。最新待ってます。頑張ってください。 (2017年5月29日 20時) (レス) id: c36a27a292 (このIDを非表示/違反報告)
扇(プロフ) - 私も男主が好きで、少ないから自分で書こうと思って始めたんです！もっと面白くできるように頑張ります♪ありがとうございます！！ (2017年5月12日 18時) (レス) id: 2b7359f422 (このIDを非表示/違反報告)
ましまろ - 男主探してて見つけて読んだら結構面白くて続きが気になって仕方ないですｗ更新頑張ってください! (2017年5月12日 17時) (レス) id: a5b79a8148 (このIDを非表示/違反報告)
扇(プロフ) - ありがとうございます！実はスランプ状態でして…ですが頑張ります！ (2017年5月6日 22時) (レス) id: 2b7359f422 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：扇 | 作成日時：2017年4月1日 1時
