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榎木side
玄関の方で物音がし目を覚ました。
今の時刻は深夜二時。
ｶﾞﾁｬｶﾞﾁｬ
電気を点けず、壁に隠れながら玄関を見る。ドアノブを回す音がするが、鍵がかかっているから開かない。
杖を持つ手を強める。こんな時間にインターホンも鳴らさずに家に入ろうとする奴なんて、不審者以外考えられない。随分と乱暴な不審者のようだが。
ｶﾞﾁｬｶﾞﾁｬ、ｶﾞｯﾁｬﾝｯｯ
？「ﾁｯ」
榎「(…性格も悪いな。)」
暫くドアノブを回し最後に派手な音を鳴らしたが、開かないとわかったのか舌打ちを一つ残して立ち去る足音がした。
榎「行ったか、何しに来たんだ？」
玄関の前に立つ。
榎「…まぁいいだろう。」
寝室に戻るため回れ右をした。一歩踏み出したと同時に…
ﾀタダｯｯ
ﾊﾞﾀﾞｧｱﾝｯｯｯｯ
扉がデカイ音を鳴らして開いた。驚きのあまり振り返る。
A「開いたー。」
開いた口が塞がらない。立っていたのは今日の午後出て行ったA。来るのは待っていた。待っていたが…
A「ん？おっさんじゃん、寝ねぇの？」
怒りを通り越して呆れる。そうだ、こいつはこういう奴だった。予想外の行動を起こす、今更俺がどうこう言ったって変わらない。
今だって…
A「なぁ俺のパーカー知らないか〜？」
既に中に入っており、引き出しやら何やらを物色している。
やっと口を閉じた俺は、無惨にも蹴り開けられ壊された扉を見て溜息をついた。いつ修復するか考えなければ。
そう思いながら、俺も中に入った。
榎「換気扇の中を探してもある訳なかろうが、パーカーはない。だがアレはそこの引き出しの中だ。」
パーカーはないの言葉で、はぁ？みたいな顔をしたが、アレの事を言うと、直ぐさま引き出しを開けた。
A「あった…サンキュー！」
壊れ物でも扱うように優しく抱えたAは、バッと俺の顔を見た。
A「何処にあった？」
榎「お前さんが寝てたベットの下だよ。」
A「ぁあ、そうだったかぁ…。で？何でコレがあってパーカーが無いんだ。」
榎「灯衣たちが持ってったからな。」
…
ポカーン、だな。
榎「見つかっちまったもんはしょうがないさ。安心しろ、洗濯もされて丁寧に預かっている筈だ。彼奴らは優しいからなぁ…ちゃんと自分で取りに行くんだぞ？家は教える、礼を言うのも忘れるな。それとその服、洗濯しろ。それじゃ」
一気に話し、まだ固まっているAを残して寝室に戻る。
明日はどうなることやら…。
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扇(プロフ) - ありがとうございますー！もっと面白くしていく所存です！！ (2017年5月29日 22時) (
レス) id: 2b7359f422 (このIDを非表示/違反報告)
awtwmjtngt - 面白いです。最新待ってます。頑張ってください。 (2017年5月29日 20時) (レス) id: c36a27a292 (このIDを非表示/違反報告)
扇(プロフ) - 私も男主が好きで、少ないから自分で書こうと思って始めたんです！もっと面白くできるように頑張ります♪ありがとうございます！！ (2017年5月12日 18時) (レス) id: 2b7359f422 (このIDを非表示/違反報告)
ましまろ - 男主探してて見つけて読んだら結構面白くて続きが気になって仕方ないですｗ更新頑張ってください! (2017年5月12日 17時) (レス) id: a5b79a8148 (このIDを非表示/違反報告)
扇(プロフ) - ありがとうございます！実はスランプ状態でして…ですが頑張ります！ (2017年5月6日 22時) (レス) id: 2b7359f422 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：扇 | 作成日時：2017年4月1日 1時
