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旅人side

連絡を待とうと昨日は夜遅くまで起きようとしたけど、思いの外目を使った疲れが大きく、結局眠ってしまった。
連絡は僕が寝ている間お昼前に来ていた。でも増子さんと土井さんからではなく、何故か榎木先生からだったらしい。
今の時刻は十三時十八分。
雪路が陽子先生と亀吉に連絡したから、二人も今、向かっているはず。

_____

榎木診療所が遠目に見えてきた。と、同時に僕の歩調が段々と速くなっていく。

雪「兄貴、顔怖ぇぞ。」

旅「あっ、ごめん…」

雪「たくっ、考え込みすぎだ!亀吉が言ったろ?灯衣は大丈夫だ。俺たちは笑顔で迎えてやるんだ!なっ?」

柔らかい笑顔で言ってくれた。だから僕も、笑って返した。

旅「うん、そうだね。」

雪「あぁ。」

榎木診療所の方に向き直り、再び歩き出す。すると、もう少しという距離で榎木診療所の扉が開くのが見えた。

雪「ん?」

出てきたのは灯衣、ではなく見知らぬ男性。
襟がよれよれで所々ほつれている白の長袖を着て、黒のズボンを履いている。薄着姿だ。何やら慌てている様子で、反対の道へ走って行ってしまった。

雪「誰だ?あいつ。」

旅「わからない、でも榎木先生の所にいたってことは、暴力団絡みの人じゃないかな…」

雪「確かにそうだな。」




その時



ガチャッ

また扉が開き、飛び出してきたのは…








旅「灯衣!!」



僕は駆け出した。声に気づいた灯衣がこっちを振り向き、パパ!!っと僕を呼ぶ声が聞こえた。

手を伸ばし、片膝をついて抱きしめた。

灯「パパっ!」

旅「灯衣、良かった!本当に。」

灯「うん!ちゃんと帰ってきたよ!」

一旦体を離し、

旅「怪我はない?」

灯「大丈夫だよパパ!どこも痛くないもん!」

僕は笑ってまた灯衣を抱きしめ、頭を撫でた。目で視れば、本当は擦り傷をしているみたいだけど、僕を心配させまいと隠している。

きっと、泣きたい気持ちなはずなのに…

旅「(本当に強い子だ…)」

僕は安心させるように、

旅「大丈夫、もう大丈夫だよ灯衣。おかえり。」

頭を撫でていた手を背中に回し、ぽんぽんっと優しく叩いた。

灯「っうん!ただいまっ、パパ!」

泣いていいんだよ、その小さい体で我慢するにはあまりにも大きすぎるから。

頰を伝う滴を拭った。

灯「へへっ」


雪「灯衣!」

灯「雪路!」

すると雪路が追いついて来た。

雪「はぁっ無事で良かった!」

灯「うん!ただいま雪路!」



そして僕らは、顔を見合わせ笑い合った。

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(プロフ) - ありがとうございますー!もっと面白くしていく所存です!! (2017年5月29日 22時) (レス) id: 2b7359f422 (このIDを非表示/違反報告)
awtwmjtngt - 面白いです。最新待ってます。頑張ってください。 (2017年5月29日 20時) (レス) id: c36a27a292 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 私も男主が好きで、少ないから自分で書こうと思って始めたんです!もっと面白くできるように頑張ります♪ありがとうございます!! (2017年5月12日 18時) (レス) id: 2b7359f422 (このIDを非表示/違反報告)
ましまろ - 男主探してて見つけて読んだら結構面白くて続きが気になって仕方ないですw更新頑張ってください! (2017年5月12日 17時) (レス) id: a5b79a8148 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ありがとうございます!実はスランプ状態でして…ですが頑張ります! (2017年5月6日 22時) (レス) id: 2b7359f422 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2017年4月1日 1時

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