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Aside

警察に車を見られ、あの車ではもう移動できなくなってしまった。だから、移動手段は徒歩。盗難も考えたが、すぐに検問が張られて見つかるのが落ちだ。そう考え、女の子をおんぶして、隠れるようにここまで来た。
ここは、この子が誘拐された公園。どのくらい掛かったかは知らない。疲れたという感情はわからないが、息が多少切れているのを見ると、そうなのだろう。

A「考えてなかったな…」

戻ってこれたのはいい、だが、もう真っ暗。夜だ。この子も寝ちゃって、何処が家なのかも、ようこ先生のことも聞けない。

A「今日中に届けるつもりが、どうしたものか。」

一先ず公園のベンチに腰掛ける。女の子をベンチに下ろし、その横へ。
拭ったはずの涙の跡がまだあった。
移動してる時にまた泣いたのか…
俺はもう一度、頰に薄っらと残る跡を拭った。

A「……。」

ついでにパーカーをかけておく。


A「灯衣、か…」

名前に動かされるなんて、単純、あいつの言った通りだ…
でもこの子、よく見ると少し似ている気がする。雰囲気ってやつ。

灯「ウウン…」

A「!」

起きたか?


灯「…パ…パ」

そう呟き、また眠ってしまった。

A「(パパ?、この子の親か。)」

親なら会いたいに決まってる。感情が欠落した俺でも、それだけは理解できる。

右手を伸ばした。何故かはわからない、ただ、あいつが頭を撫でられると喜んだように、この子も、喜ぶと思った。


A「ッッ」

やめる。こんなことしたって、なんの気休めにもならない。
俺は右手を引っ込める。
それに、触れては駄目だ。何人殺したかもわからない。こんな血に濡れた手で…

A「…見つけるんだ。この感情も、その為にある。」

狂気は殺しの道具だ。俺の盾で、俺の矛。他の感情なんて、いらない。
結果的に、良かったのかもしれない、この体になって。


A「………!」

遠くで足音が聞こえる、微かに杖をつく音も。こっちに向かって来ている。

A「…一人。」

杖をつく警察官なんて…だがそうじゃないとしても、職業柄あまり表に出ることは避けたい。

A「移動するか。」

他の場所に身を隠す為、立とうとした瞬間。

A「あれ?」

体がぐらつき思うように立てない。
それに…

A「んっ視界が…」

視界が霞んでいき、意識を保てなくなってきた。

A「なん……あぁぁ、そうだった。忘れてた…」




そうだ、俺、左腕撃たれてた。

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(プロフ) - ありがとうございますー!もっと面白くしていく所存です!! (2017年5月29日 22時) (レス) id: 2b7359f422 (このIDを非表示/違反報告)
awtwmjtngt - 面白いです。最新待ってます。頑張ってください。 (2017年5月29日 20時) (レス) id: c36a27a292 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 私も男主が好きで、少ないから自分で書こうと思って始めたんです!もっと面白くできるように頑張ります♪ありがとうございます!! (2017年5月12日 18時) (レス) id: 2b7359f422 (このIDを非表示/違反報告)
ましまろ - 男主探してて見つけて読んだら結構面白くて続きが気になって仕方ないですw更新頑張ってください! (2017年5月12日 17時) (レス) id: a5b79a8148 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ありがとうございます!実はスランプ状態でして…ですが頑張ります! (2017年5月6日 22時) (レス) id: 2b7359f422 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2017年4月1日 1時

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