目立つ君と地味な僕〈ありやま〉

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〈山田サイド〉








「大嫌いだよ、山田なんか」









ヒヤッとする。いつもより低い大ちゃんの声が聞こえた。









多分、この廊下の角を曲がった先にいるんだ









そんなこと思ってたんだ･･･大ちゃん









山田「･･･酷いよ」









小声で呟いたそれは誰にも聞こえること無かったけど









俺の手元から落ちた教科書の音は廊下に響いた









俺がいることに気づいた大ちゃんは「嘘だろ」とでも言うような、そんな顔をしていた









･･･やっぱり聞いちゃいけない内容だったんだ









知念「涼介大丈夫？」









俺の近くに寄ってきた知念。


(てか知念いたんだ･･･)









慌てて教科書を拾うとその場から走って逃げた。









次の授業のことなんかもうどうでも良かった









「大嫌いだよ、山田なんか」









その言葉が頭にずっとループする









だから最近俺と話してくれなかったんだ









酷いよ大ちゃん･･･









有岡「山田！」









大ちゃんが走ってきてる









嫌だ。今は会いたくない

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